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コロナ禍で会えない父 施設から引き取るには何日かかる?【お悩み相談室】

在宅介護するイメージ

介護の次世代育成に取り組む坂本雅子さんが、介護・支援活動を生かして認知症の様々な悩みに答えます。

Q.認知症の父(85歳)は3年以上前から施設に入居しており、ほぼ寝たきりの状態で先は長くないと感じています。施設は面会を中止しているので、このまま会えないうちに……と考えると胸が締め付けられます。私も妻も在宅勤務なので、今すぐにでも自宅に引き取ろうかと考えているのですが、在宅介護の準備に必要な期間はどれくらいですか?(55歳・男性)

A.感染対策で面会を中止にしている施設がある中、同じような不安を抱えている方は、多いと思います。そもそも「自宅に帰りたい」というのは、実際のところ多くの入居者が思っていることです。お父さんも喜ばれるのではないでしょうか。また、ご家族も最後の時間をお父さんと一緒に過ごすことで、悔いが残らないと思います。

もちろん、在宅で介護する不安も大きいと思います。訪問看護師やホームヘルパーなど、介護をサポートしてくれるスタッフ、介護用ベッドをはじめとした福祉用具など、在宅介護のための準備は、ケアマネジャーが中心となって進めてくれます。施設専門のケアマネジャーと在宅専門のケアマネジャーは異なるので、まずは在宅専門のケアマネジャーを決める必要があります。施設に紹介してもらったり、入居前の担当ケアマネジャーに再び依頼したりするのがいいと思います。ケアマネジャーさえ決まれば、在宅介護の準備にかかる期間は1~2週間程度と考えていいでしょう。

一番大事なことは、医療の連携です。施設に入居していたときの主治医と在宅に移ってからの主治医は、かわることが多いと思います。これまでの治療や病気の状態などについて、医師間で情報を共有してもらうことが大切です。

お父さんは「ほぼ寝たきりの状態で先は長くない」とのことですが、周囲がそう感じていても実際には長い期間生きられる方も多くいます。そうなると、ご家族は介護がつらくなってくることもあるかもしれません。「一度退所したら二度と施設には戻れない」と思い込まずに、つらくなったら、施設をうまく利用してほしいと思います。「自宅に引き取ろう」という覚悟を大切にしながらも「長くなったときには介護をがんばらない」くらいの気持ちで、在宅介護を始めるといいでしょう。

【まとめ】施設から自宅への引き取りを検討。準備期間はどれくらいかかる?

  • 在宅専門のケアマネジャーが決まれば、1~2週間程度で在宅介護を開始できる
  • 施設の主治医と在宅の主治医の間で、医療情報の共有をすませておいてもらう

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