日常でも仕事でもコロナ禍の重圧 弱音をこぼすのは心のストレッチ
《介護士でマンガ家の、高橋恵子さんの絵とことば。じんわり、あなたの心を温めます。》
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介護士の玉川さん。コロナ禍の緊張を強いられる日々に、疲れ果てていた。
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だから誰にも言わないのが最善、と玉川さんは考えた。……でも本当に、そうなのでしょうか?
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玉川さんは、その身をもって知っている。どんな気持ちも、話すことで光が当たることを。
介護士は、高齢者の心に、深く関わる仕事です。
それは「感情労働」とも呼ばれ、常に感情のコントロールを必要とされる仕事です。
介護士の穏やかな笑顔は、 高齢者への思いやりや、仕事の喜びだけではなく、
この感情コントロールによって、支えられています。
しかし最近、私の周りの介護士から、強いストレスや疲れを聞くことが、格段に増えました。
日常でも、コロナ禍に緊張を強いられ、
職務でも感情を抑制していたら、
どんな強い人間だって、疲れてしまうのは当然です。
弱音をこぼすことは、心のストレッチです。
そのやわらかな心の回復を、どうか大切にしてほしい、と願います。
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《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》
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