今日は晴天、ぼけ日和

ただのカード?いえ、免許証は自信回復のアイテム 手放さない理由を知って

《介護士でマンガ家の、高橋恵子さんの絵とことば。じんわり、あなたの心を温めます。》

運転免許証を眺める人

なんの効力もないカードを
杉野さんはいまだ、
肌身離さず、持ち歩いている。

メガネをかけた人

いつでも
認知症の高齢者と
見られているような、虚しさ。

以前よりうまく
話せないもどかしさが、
それに拍車をかける。

免許証を見ながら話す人々

だから杉野さんは、
日に何回も免許証を取り出す。

運転免許は杉野さんの
若かりし日の、勲章。

分かちあうことで
ご自身らしさが、よみがえる。

高齢者の
運転免許証の返納について、
様々な意見が交わされています。

実際に運転をしなくなった方でも、
免許の返納を渋るご様子があるのは、

高齢の方にとって、
それだけ運転が、

お仕事や
ご家族との記憶といった、
ご自身の歴史と深く、
結びついているからでしょう。

また、今回「杉野さん」として
登場して頂いた男性を思い出すたびに、
 
免許証はただのカードではなく、
自信を回復させる、
アイテムでもあった、と感じます。


さて、免許を返納した場合ですが、

申請すると運転免許証と
よく似た見た目の、
「運転経歴証明書」を
交付してもらうこともできます。

それを代わりに受け取ることで、
御本人の喪失感が薄れる、という、
メリットがあります。

高齢の方の運転免許証の返納については、
一口では片付けられない問題がありますが、

カード一枚にも、
その方が築かれてきた人生が
現れていることを忘れたくないものです。

《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》

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