歩いて出会う、歩いてつながる。歩くたびに町は、生きる喜びをくれる
《介護士でマンガ家の、高橋恵子さんの絵とことば。じんわり、あなたの心を温めます。》
歩くことは、出逢うこと。
春のよろこび、
色とりどりの祝福。
歩くことは、つながること。
交わす笑顔は、
命の交歓。
明日もまた、
一足、ひとあし。
そこに、生きる喜びがあるから。
多くの高齢の方々と
すれ違います。
車椅子や杖を利用されていたり、
人によっては、車輪付きのスーツケースを歩行器代わりにされていたりと、
そのウォーキングスタイルは様々です。
なかでも毎日、
歩行器を使って歩かれている
80代の男性が、こんなふうにお話されていました。
「家にいると孤独になるけれど、
外に出ると、そんなのは思いこみだったと分かる。
意外と人は、人を見ているよ」
高齢者に限らず、
人の孤立が叫ばれる世の中です。
あなたはご自身の暮らす町を、
歩いていますか?
すれ違うだけの人たちの顔を、
よく見た途端、
町は、別の一面を見せてくれるのかもしれません。
《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》