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リアル面会OKでも頻繁に行き大声で話す人にイラ立ち【お悩み相談室】

マスクを付ける人

介護の次世代育成に取り組む坂本雅子さんが、介護・支援活動を生かして認知症の様々な悩みに答えます。

Q.認知症の母(83歳)が入居している施設は、完全予約制にしたり時間制限を設けたり、感染対策をしたうえで、面会が可能です。ただ私は心配なので、オンライン面会でお願いしているのですが、頻繁に面会に行って大声で話したり、複数人で行ったりする人もいるみたいです。感染が心配ですし、私も本当は行きたいのにがまんしているので、怒りがわきます。(52歳・女性)

A.相談者はお母さんだけではなく、施設の入居者にも感染させないように、気遣いされているんですね。「本当は行きたいのにがまんしている」とのことなので、施設にも遠慮されているんだなと感じます。

コロナ禍での施設の面会について、国や自治体から大まかなガイドラインは出ていますが、面会方法については各施設の判断に任せられています。私が施設長を務める特別養護老人ホームでは、私を含めた感染対策委員が中心となって感染対策をしながら、対面での面会も可能です(2021年2月現在)。感染対策に関しては、窓越しや仕切り板越しでの面会、人数は2人まで、時間は15分以内など、制限を設けています。

感染対策を徹底するのであれば、対面での面会は中止し、すべてオンライン面会にするべきなのかもしれません。当施設でも1回目の緊急事態宣言の際には、すべてオンライン面会にしました。そこで実感したのは、認知症の方にとって画面越しに相手の存在を感じるのは、とても難しいということです。もちろん同じ認知症でも、程度はさまざまなので、電話の声だけでも相手の存在を感じられるという方はいます。一方で、画面上では相手を人として認識することもできないという方もいます。お母さんの施設で面会されている方は、オンライン面会が難しい状況なのかもしれません。

相談者は、がまんや怒りの感情によって、ストレスがたまっているのではないかと思います。ほかの家族の方の面会の仕方が気になること、自分も本当は対面で面会したいことなどをぜひ施設側に伝えてください。施設が感染対策をより徹底させるきっかけになるかもしれませんし、相談者が安心して面会できるような環境を整えてくれるかもしれません。遠慮せずに、今の思いを施設にぶつけてほしいと思います。

【まとめ】施設に入居している母との面会をオンラインでがまんしているのに、面会に行くほかの入居者の家族に怒りがわくときには?

  • 認知症の程度はさまざまで、なかにはオンライン面会が難しい人もいることを理解する
  • 本当は対面で面会したいなど、要望や不安を遠慮せずに施設のスタッフに伝える

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