コロナ孤独、慣れちゃった。引きこもる女性に差し伸べられた手が
《介護士でマンガ家の、高橋恵子さんの絵とことば。じんわり、あなたの心を温めます。》
ひとり、家に引きこもるのも、慣れた日々。
とびきり、嬉しいことがあった。
感染の不安にこわごわ歩く、スーパー。
どれにしようと迷う私に、一期一会の誰かの手。
見知らぬ誰かのやさしさに、
「いつかきっと」と見上げる空。
今回のぼけ日和は、ご近所のNさん(76歳)のお話をもとに作りました。
新型コロナウイルス感染症の流行から、日が経ちました。
世の中は感染のリスクを抱えながらも、また忙しなく動き出したように見えます。
「若い人は働いて、家族を養わなきゃいけないから」と話すNさんです。
同時に「引きこもり、孤独な生活が当たり前になってしまった」と聞くと、
Nさんよりも明らかに、感染のリスクを軽んじている自分に、もやもやします。
多くの方が(もちろん私も)、未来に不安を募らせる日々です。
ただ、なぜかその孤立するような感情は、
自分以外の誰かの痛みに目を向けたとき、
和らぐ気がします。
人と人は助けあえる。
それを思い出すからでしょう。
Nさんに差しのべられた、誰かの手に、
歩みたい未来を思います。
《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》