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オンライン面会の憂鬱。83歳の父と会話が続きません【お悩み相談室】

若年性認知症コーディネーターの中村益子さんが、介護・支援活動を生かして、認知症の様々な悩みに答えます。

Q.母は他界していて、認知症の父(83歳)は2年前から施設に入居しています。新型コロナが流行してから施設ではオンライン面会を導入しているのですが、もともと父とは会話がなかったので何を話したらいいのかわからず、お互いに画面を見たまま沈黙が続きます。直接面会できていたころはそれほど話さなくても一緒に時間を過ごせるだけでよかったのですが、今はオンライン面会の時間が少し憂鬱(ゆううつ)です。(55歳・女性)

A.このようなオンライン面会に関する悩みは、最近よく耳にします。私としては「何も話すことがないね」「今日も変わりなさそうだね」「顔色がいいね」くらいで、面会を終えてもいいと思うんです。お父さんはそれだけで安心すると思います。

ただ、オンライン面会の時間が少し憂鬱ということなので、ある程度話題を用意して、メモしておくといいかもしれませんね。おすすめの話題は、お父さんの気分がよくなるようなこと。施設のスタッフに相談してもいいですし、子どものころの家族旅行の思い出など、お互いに楽しかったときの話をするのもいいと思います。当時の写真を見せながら話せると、会話がより弾むかもしれません。せっかくの機会なので、お父さんの子どものころの話を聞いてみたり、面と向かっては言いにくいお父さんへの感謝を伝えたり、オンラインだからこそ話しやすいこともあるのではないでしょうか。

相談者はお父さんのことを真面目に考えているから、オンライン面会が憂鬱になってしまうのかもしれません。私がいつもご家族の方に話すのは「いい子でいなくていい」ということです。お父さんはありのままの相談者と話せたら、それで満足なはずです。たまには、面会を休んだっていいのです。ただ、たとえオンラインでもお父さんの姿を見られること、自分の姿を見せてあげられることは、貴重な時間です。無理はせず、後悔しないように面会を続けていただきたいと思います。

【まとめ】話すことがなく、父とのオンライン面会を憂鬱に感じるときには?

  • 家族の楽しかった思い出など、お父さんの気分がよくなるような話題を用意する
  • つらいときには面会を休むという選択肢をもつ
  • いい子でいようとせず、ありのままの自分をみせる

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