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何ができる?認知症カフェの「これから」先駆者たちの白熱オンライン90分

パネリスト全員揃って記念撮影

6月14日、「なかまぁる」初となるオンライントークセッション「認知症カフェ『これから』会議」が開催されました。新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が続く5月初頭、各地の認知症カフェ43カ所を対象に実施した緊急アンケートをもとに、6つのカフェからパネリストが参加。認知症カフェの現状と今後について語り合いました。

トークセッションはそれぞれの現状確認から始まり、4つのカフェが休止中、2つのカフェがオンラインで継続中と報告されました。
休止中の対応として「ももとせサロン」(千葉県成田市)の夏目幸子・勝也夫妻は、連絡先がわかる常連参加者とハガキをやりとりしているというエピソードを披露。そのなかでも困った状況になっていると思われる人には個別訪問を行ったそうです。これにはライブ配信を見ていた人々からも「ハガキはすごく効果的ですね」といったコメントが寄せられました。
また「昼の町内会」(愛知県東郷町)の田中恵一さんは3月上旬、隣接する名古屋市緑区で感染者クラスターが発生した際も「ソーシャル・ディスタンスといって社会的つながりまでも止めてしまうわけにはいかない」と、オンラインカフェという形で継続することを選んだと語りました。

話題がカフェの再開に及ぶと、「オレンジカフェKIMAMA」(東京都世田谷区)の岩瀬はるみさんは、国と東京都の感染防止ガイドラインに言及しつつ「リスクはゼロにはならない」として思い切って再開したいという考えを明かしました。また市議会議員でもある「オムソーリ・カフェ」(千葉県浦安市)の齋藤哲さんは、「人が集うということが難しい状況だからこそ自分たちがやってきた孤立を防ぐためのコミュニティづくりが大切」という認識を示し、再開後にカフェで感染者が出た場合も想定した行政のサポートが考えられるべきと述べました。
一方、「夜の認知症カフェ和心」(広島県広島市)の中司登志美さんは「病院や介護施設に勤務する専門職のスタッフ、メンバーには、自らが感染源になってはならないという強い責任感がある」と語り、必ずしも再開に積極的とはいえない立場があることもあらためて明らかになりました。

オンラインカフェの話題では「金沢市若年性認知症カフェ もの忘れが気になるみんなのHaunt」の道岸奈緒美さんから、もともと車社会である金沢市において家族の体調や都合でカフェに参加できない当事者のために、かねてよりオンラインカフェに取り組んできたという事情が紹介されました。道岸さんたちの経験から、はじめは対面でスマホやタブレットを一緒に操作しながら導入するのがスムーズであり、利用者の生活機能向上を職務とする作業療法士や学生など若い人の活躍が期待されるのではないかというアイデアが出されました。

シンポジウムは予定していた時間を延長して盛り上がり、感染症対策や連絡先の管理などの具体的な取り組みから認知症カフェの哲学まで幅広いテーマが熱く深く話し合われました。最後には各パネリストから「勉強になった」「勇気づけられた」といった感想があり、お互いのカフェを訪問するなど何らかの形で再会を約束し終幕しました。

今回の新型コロナウイルスは、認知症カフェという取り組みの最も深いところを揺るがしました。だれもが集い参加すること、自由に会話すること、飲食を共にすること、歌を歌うこと、手と手がふれあうことなど、「良さ」であったはずのことが状況次第ではリスクに反転しかねない事態です。そんな中でも、この日のトークセッションでは認知症カフェがなすべきことについて、新たなコンセンサスを見出すことができるという感触を多くの人が得られたことでしょう。

90分にわたり、ときには200人を超える視聴者がリアルタイム視聴した今回のトークセッションは、下記のフェイスブックグループからいつでも録画を見返すことができるようになっています。500件以上寄せられたコメント欄でも多くの有意義な議論が行われていますので、ぜひ一度、視聴した方も何度でもご覧になってみてください。

フェイスブック「認知症カフェ「これから会議」withなかまぁる」グループページ
https://www.facebook.com/groups/2547079192271314/

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