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認知症に関する意識調査の結果を公表!認知症基本法や国の取り組み どれくらい知ってる?

Getty Images
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9月21日は、国際アルツハイマー病協会(ADI)と世界保健機関(WHO)が共同で制定した「世界アルツハイマーデー」です。
日本では今年(2023年)6月14日、認知症に関する初の法律「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」(認知症基本法)が成立しました。認知症の人とともにある社会づくりに向けて、新たな一歩を社会全体で踏み出していくスタートのときを迎えています。
身近に認知症との関わりがある人も、これまではそうではなかった人も、ちょっと立ち止まって、認知症について思いをめぐらせてみませんか?

なかまぁるでは、認知症についての“現在地”を確認するために「認知症に関する意識調査」(8月8日~9月4日)をWebサイト上で実施し、643人の方から回答をいただきました。
意識調査では、みなさんに認知症に関する知識や認識、イメージなどについて幅広くお尋ねしました。その結果を、順次、リポートしていきます。
初回は「認知症基本法」についてです。

※「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」について、詳しく知りたい方は、
 特集「共生社会の実現を推進!認知症基本法」をご参照ください。
 

まず、「今年6月14日に認知症基本法が国会で成立したことを知っていたか?」については、「知らない」が6割強を占め、「知っていた」は4割弱にとどまりました。

さらに「認知症基本法の内容について知っていますか?」と尋ねたところ、「知らない」と「あまり知らない」を合わせると79.2%に上りました。「ある程度知っている」は16.7%、「詳しく知っている」は4.2%のみでした。

認知症基本法では、第8条で「国民の責務」として「共生社会の実現を推進するために必要な認知症に関する正しい知識及び認知症の人に関する正し理解を深めるとともに、共生社会の実現に寄与するよう努めなければならない」と定められています。こうした「国民の責務」について知っているかについては、「知らない」(76.9%)が「知っていた」(23.1%)を大きく上回る結果となりました。

国が行っている認知症施策の認知度についても尋ねました。知っているものすべてを選んでもらったところ、最も知られていたのは「認知症サポーター」(回答数400)で、「認知症カフェ」(376)、「ヘルプカード」(215)などが続きました。

意識調査の結果からは、残念ながら、認知症基本法はまだまだ、知られていないと言わざるを得ないようです。なかまぁるでは、認知症基本法や認知症に関わる取り組みについて、より多くの人に知ってもらえるように、情報発信に努めていきたいと思います。

※「認知症に関する意識調査」の回答者を年齢別にみると、多い順に「55~64歳」(30.7%)、「45~54歳」(23.7%)、「65~74歳」(22.3%)、「35~44歳」(10.3%)、「75歳以上」(8.9%)、「34歳以下」(3.0%)となりました。男女別では「女性」(58.7%)、「男性」(39.3%)でした。

※今後、「認知症に関する意識調査」の結果は、認知症に関するイメージや備えのために知りたいこと、認知症になったらどのように過ごしたいかなど様々なことがらについて、順次、記事にまとめて掲載し、深掘りしていく予定です。

「世界アルツハイマー月間 2023特集」 の一覧へ

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