今日は晴天、ぼけ日和

若年性認知症の人のアートワーク 粘土と対話し浮かび上がる心の内

《介護施設で働く漫画家、高橋恵子さんの絵とことば。じんわり、あなたの心を温めます。》

「さっ、早くやりましょう!」若年性認知症の久保さん。最近、アート制作をはじめた。

久保さんは、はつらつとした性格で、華々しいキャリアを重ねながらも、数年前に若年性認知症を発症された。いつも明るいその姿は、気持ちを押し隠しているようにも見えた。

「私、この子にからかわれたり挑まれたりされてるの」久保さんは粘土と対話し、ご自身の内なる言葉を浮かび上がらせる。

それは、今まで内に秘めていた、久保さんの感情。

「私は芯に戻るだけ」久保さんが解き放つ光は周りをも照らしていく。

私たち介助者もアートを介して、久保さんに出逢いなおす。

一般に、臨床美術(アートセラピー)は、右脳を活性化するため、認知症の予防や改善に効果的だと言われます。

かさねて、若年性認知症の方が行うそれは、
新たなライフワークの創造にもなり得ます。

久保さんのように、若くして、
生の難問に向き合う方の表現は、
周囲をも照らす、強い輝きを放つからです。

表現方法は、粘土や詩、ダンスなど、
無限にありますが、
介助者の伴走が、当事者のオリジナルを浮かび上がらせるでしょう。

《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》

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