新しい年の真新しい空 秘めたる願いを抱えた龍が駆け回る
《介護福祉士でイラストレーターの、高橋恵子さんの絵とことば。じんわり、あなたの心を温めます。》
※この度の令和6年能登半島地震により被災された皆様、ならびにそのご家族の皆様に心よりお見舞い申し上げます。皆様の安全と被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
はじまりました、龍の年!
龍は炎を吐いて、
この世の災い、人の苦しみ、
四方八方焼きつくす。
人のあたまに降るは、幸雨あられ。
いにしえから龍の年は、
大願成就もなんのその。
人の願いは地を照らす歌。
私たちが歌うほど、
龍は、天をよろこび躍るよ。
姿は見えなくとも、
仰げば龍が、
いつも空を駆け回る。
私たちの幸と願いを抱え、
大団円に向かって、
365日ぐるぐると。
老いや病が当たり前の日常になると、
ちいさな願いさえも、
自分から見ないようにしがちです。
けれど私たちの頭上には、
新年はもちろん、いつだって
真新しい空が広がっています。
そして、今年は大願成就をよろこぶ、
龍の気配もあるのですから、
秘めていた願いをひとつ、ふたつ、
表にだしてあげても、
いいのではないでしょうか。
本年も「今日は晴天、ぼけ日和」を
天晴れよろしくお願いいたします。
《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》