仲間と一緒に輝き続ける

不完全燃焼な日の想い

あるメンバーさんと買い物に出かけたとき。ぎゅーと、わたしの手を握りしめて
あるメンバーさんと買い物に出かけたとき。ぎゅーと、わたしの手を握りしめて

こんにちは、若年性認知症当事者のさとうみきです。
「なんだか今日一日、不完全燃焼……」
そんな日の想いをつづります。

DAYS BLG! はちおうじ(以下、BLG! はちおうじ)に出勤した日のことでした。
久しぶりにお会いしたメンバーさんが、
とてもパワーを失ってしまっていました。
本当に難しい状況でした。

一度は自身でも認知症であることを受容して、
同じ仲間たちと頑張ろうと思いながらも、
だんだんと苦手なことが増えてくると、
そんな自分を見せないようにしてしまう……。
そして、いつかは自身の心のバランスが保てなくなってしまう。

これまでも、認知症と診断を受けた若年期の男性で、
このように苦しむ姿を複数の方で見てきました。

わかる……。
苦しいですよね……。
悔しいですよね……。

同じ当事者として
痛いほどにその方の気持ちがわかります。
どうしてあげたら、ここからの最初の一歩を間違えないようにできるのだろうか……と。

最近のBLG! はちおうじの出来事から。毎年恒例で徳島から送っていただいている無農薬のとうもろこしをきれいにしています
最近のBLG! はちおうじの出来事から。毎年恒例で徳島から送っていただいている無農薬のとうもろこしをきれいにしています

わたしみたいに気持ちの波があっても良いから、
どうか、いまのこの時期をどうか、光ある方向に手を伸ばして!

その先にはわたしの時のように、
みんなが一緒に手を引っ張ってくれるはずです。
ゆっくり、ゆっくり顔を上げて下さい!

うつの波、大波に身を任せないで、
しっかり手を伸ばしていて下さい。

わたしたちは、
いつも手を握りしめています。

そんな思いから、BLG! はちおうじでの会議が終わったあと、
その方の横に座って、言葉には出来なかったけれど、
心の中で、
「ひとりじゃない! みんないますよ。ゆっくり、ゆっくり」
と語りかけました。

帰り際に、
「睡眠は取れていますか?」
「無理せずにまたBLG! はちおうじに来て、休み休みでも大丈夫ですから……。自宅にこもってしまうよりは是非、いらして下さい」
そう声をかけて手をポンポンするのが、
その日にできたわたしからの精いっぱいのエールでした。

もっと伝えられることがあったのではないか……。
考えても、考えても、良い答えが見つからず、不完全燃焼な気分を抱えたままでした。

翌週、BLG! はちおうじ代表の守谷卓也さんに、
わたしの勤務日ではないときのその方の様子を聞くことができました。
ご本人の頑張り、ご家族の支えで、少しずつ元気になられている様子に、
ただただ、良かった!
わたしのこころもホッとする感覚がありました。

最近、BLG! はちおうじに入られたメンバーさんも積極的にポスティング
最近、BLG! はちおうじに入られたメンバーさんも積極的にポスティング

別の日には、講演会でこんな質問もありました。
「どうして、(みきさんは、認知症が)進行しないんですか? 進行しない何か秘訣(ひけつ)があったら教えてください!」
ご家族の必死さからの質問でしたが、ドキッとしました。
わたしも苦手なことが増え、認知症は進行しています。
それでも、発達障害のひとり息子が社会で自立して、安定した職に就けるまでは頑張ろうと、わたしはひとつの目標にしています。
息子のためにも!
そんな言葉を使って、質問にお答えしたかと思います。

また、BLG! はちおうじでも、メンバーさんが卒業(一般的には「退所」と言われるお別れを、次のステージへ進むとの思いを込めて「卒業」と言っています)するたびに
「なんで周りの大切な仲間たちばかりが……」と思ってきました。
「わたしだけが残り、ごめんなさい。でもみなさんの意思をわたしが伝え続けます」
そんな想いでいることも、講演会ではお伝えした気がします。

認知症当事者として活動すること。
伝えていく覚悟。
そのためには、様々な方の声に耳を傾けていくことも大切なことだということを、
不完全燃焼な想いを抱えながらも、再認識した日となりました。

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