認知症とともにあるウェブメディア

今日は晴天、ぼけ日和

身近ゆえに本音が話せない だからこそ欲しいのは「お互いさま」の存在

《介護士でマンガ家の、高橋恵子さんの絵とことば。じんわり、あなたの心を温めます。》

「まぁそんなこともありますよ」『カチン』『あ、言い方が軽かったか』

私だって、人間。

診断からお世話になってきた
先生にさえ、
カチンとくることもある。

でも、大事な関係。
波風立てないように、
口はつぐむけど。

「私がやっておいたわ」「お義母さん、ありがとうございます」『自分でやりたかったのにー』

家族にだって、
本音が言えないときもある。 

みんな認知症の私を
気遣ってくれているのが
わかるから、
余計にこっちも気を遣う。 

「自分がイヤになるわー」「わっ、怖い顔。どうしたの」

だから、友達のあなたとの
この距離感が
私にはちょうどいい。

泣いたり、怒ったり、
でも、その後は、
一緒に笑おう。

多くの認知症当事者さんの傍らには、
ご家族はもちろん、
医療や介護の専門職の方々が、
支援者として、いらっしゃいます。

「心強いチーム」
当事者さんからも、またご家族さんからも、よく伺う言葉です。

でも大切な直近のつながりだからこそ、
率直に話せなくなるのは、
よくあること。

ですから、
当事者さんにしろ、ご家族さんにしろ、
そこから外れたつながりをもっておくことが
大切ではないでしょうか。

支援、ではなくて、
普通のつながり、
個々の人づきあい。

お互いが迷惑をかけたり、
頼ったりする、
お互いさまの関係。

それは友達かもしれないし
ご近所さんかもしれません。

「介護や福祉の経験もないから、
 こんな私じゃ役に立てない」

そんな話も、たまに聞きますが、
支援者となることが、
すべての人に必要なのでしょうか。

ただ、人として付き合う。
私たちは、そんな与えあう価値を、
とっくに持っているのかもしれません。

《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》

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