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父が入院 軽度認知障害から認知症へ進行しないか心配【お悩み相談室】

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地域包括支援センターでセンター長を務める由井洋子さんが、高齢者や介護の様々な悩みに答えます。

Q.MCIの父(77歳)が病気の治療のために2週間入院することになりました。入院すると認知症が一気に進行すると聞いたことがあるので心配です。工夫できることはありますか?46歳・男性)

A.すでに認知症が進行していると、入院によってさらに症状が進んでしまうことはあります。このため、入院期間をなるべく短くしてもらったり、病状によっては在宅で治療を受けたりするという選択肢もあります。

MCI(軽度認知障害)は、認知症の前段階であり、生活習慣の見直しなどに取り組むことで、認知症に進行するのを防げると言われています。不安になるお気持ちはわかりますが、まだMCIの段階であれば、入院期間もそれほど長くないので心配することはないと思います。入院して病気の治療に専念することを優先してください。

確かに「リロケーションダメージ」といって、特に高齢者は住環境の変化によって病気が進行することがあります。対策としてはこまめに面会に行く、それが難しければ電話などで連絡をとること、病室の環境をできるだけ自宅に近づけるといったことです。普段枕元に置いているものがあれば、それを病室に持ってけるといいですね。毎朝新聞を読むなど、普段本人がしていることを継続してできるようにするのもいいと思います。

手術を受けたり、入院中に眠れなかったりすると、高齢者は「せん妄」といって一時的に幻覚や妄想、認知機能の低下といった症状が出ることがあります。一時的なものなので、心配しすぎずに、退院後はなるべく本人が安心できるような雰囲気をつくることが大事です。ただせん妄は薬の副反応で起きることもあるので、主治医に相談するようにしてください。

入院中はお父さんも1人で不安だと思います。可能な状況であればビデオ通話やメールなどを利用して、毎日連絡をとれるといいですね。

【まとめ】MCIの父が2週間入院することになり、認知症への進行が心配なときには? 

  • MCIの段階であれば、心配しすぎる必要はない
  • 入院中はこまめに連絡をとり、病室の環境をなるべく自宅の寝室に近づける。
  • 日常的にしていることを入院中もできるだけ継続できるようにする

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