字が書ける、書けない。認知症がある、ない。人を「分ける」という狭量
《介護士で漫画家の、高橋恵子さんの絵とことば。じんわり、あなたの心を温めます。》
![三田さんの「春」](http://p.potaufeu.asahi.com/cffd-p/picture/20811429/809bb448c456c374f5276ef0076e9db1.jpg)
三田さんの特技は、書道。けれど認知症が進み、正しく字を書くことさえ、今は難しい。
![そ『これは、字とは言えないわね』『うーん、春ってなんとか読めるかな?』](http://p.potaufeu.asahi.com/f4e5-p/picture/20811435/1600890a105a5c9618078052a0f1b534.jpg)
三田さんは、字が書ける人? それとも、字が書けない人?
![ただ、そこにある三田さんの春。](http://p.potaufeu.asahi.com/43c3-p/picture/20811437/81c904021c4e62dda53efe4749d487c1.jpg)
三田さんは、生き続ける人。
三田さんは、字が書ける人?
それとも、字が書けない人?
そんなふうに私は、ついご本人を、
できる、できない、で分けそうになります。
そして、それは、
認知症があるか、ないか、で、
人を分ける狭量さにも似ています。
状況を見極めることは大事ですが、そこから白黒判断つけずに、グレーゾーンのまま、本人を理解しようとすること。
それこそ、ご本人が欲している生き方に、
近づく方法ではないでしょうか。
《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》
![](http://p.potaufeu.asahi.com/nakamaaru/img/nakamaaru450_450.gif)