もめない介護

介護のイライラ、モヤモヤ、 解消するならSNSよりこれ! もめない介護46

コスガ聡一 撮影

日に日にストレスは溜まっていくけれど、誰にも言えない。言いたい文句は山ほどある。でも、ストレートに夫に伝えれば、まず間違いなくケンカになる。もめて消耗するぐらいなら何も言いたくない。でも、黙って我慢していると、“どうして私ばっかり…”とイライラが募る。介護が始まったばかりのころ、そんな風に悶々としていた時期がありました。

なんとかして、このモヤモヤした状況を脱したい。そうだ! Twitterで匿名アカウントをつくって、そこでつぶやけばいいんじゃないか。夫も家族も誰も知らないアカウントなら、本音も悪口も言いたい放題。許せない! と思うことに出くわしたら、その思いを吐露すれば、多少はスッキリするのではないかと思い立ちました。

思い立ったが吉日で、さっそくアカウントを開設。
「自分の親のことなんだから、もっと真剣に対応してほしい」
「二言目には“がんばらなくていい”って、どういうつもりだ。かー!」
イラッときたら、すぐツイート。言いたいことを言って気分爽快! のはずでしたが、いざやってみると、どうも気持ちが晴れません。

書いても書いても、気持ちはどんより。つらつらと書き込んだ文句を読み返すと、さらに落ち込んできます。ちっとも癒やされない! そうこうしているうちに、同じようにストレスを抱えている人たちからメンションが飛んで来るようになりました。

日々のモヤモヤは、紙に吐き出しスッキリ爽快

「わかります! うちも夫が無責任すぎて本当に頭にきます」
「親の介護がいつまで続くのかと思うと絶望します」
「結局のところ、誰もこのつらさは分かってくれないんだと思います」

いや、そこまで否定したかったわけではなくて……などと思ったところで、相手には伝わるわけもありません。自ら引き寄せてしまった負のコメントにすっかりビビってしまい、せっかく開設したアカウントも放置気味になってしまいました。

かくして、行き場がなくなってしまった日々のモヤモヤ。どうやって成仏させるか。思いあぐねた結果、紙に書き出してみることにしました。「悩んだら、思いつくままに紙に書いてみるといい」「書き出すことで客観視できる」などと、よく言われます。実際にやってみるとどうなのか。

これがたしかに、かなりの爽快感が得られるのです。書いている内容は、悩みをしっかり書くというよりは、「マジぶっ飛ばしたい」「もうイヤ! 逃げ出したい」など、ダークな感情のダダ漏れ。ただ、Twitterと違ってそれを見るのは自分だけなので、そこに第三者の思いが加わり、増幅され、巻き込まれていくような不安感はありません。

制御不能になる前に、自分にあったストレス解消方法を見つけておこう

ひと通り、紙に向かって吐き出したら、書いたものを眺めてみる。すると、自分が何に引っかかっているのか、いちばん伝えたいのは何かも少し見えてきます。

冷静になるためのワンクッションとして、「紙に書く」という行為をはさむ。自分にとって何が最も解決したいことなのか。最優先事項をあぶり出せたら、そこができるだけ誤解なく伝わるよう、ほんの少し言い方を工夫しながら伝えてみる。ひどく遠回りなようですが、やってみると伝わりやすくなる分、環境改善のスピードは上がったように思います。

介護に限らず、日常生活のさまざまな場面に潜むストレス。モヤモヤうずまく負の感情に飲み込まれ、制御不能になる前にうまいこと手放す。これならイケる! という自分に合った方法を見つけておくと、うっかりストレスをため込んでしまったときも安心です。

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