慣れはない 正解もない ベテラン介護士だからこそ学び続ける千差万別
《介護施設で働く漫画家、高橋恵子さんの絵とことば。じんわり、あなたの心を温めます。》
![ドンドンドン「松原さん!」](http://p.potaufeu.asahi.com/4574-p/picture/19691740/77d0b46e7b7a91d8ba9edf2d7a722311.jpg)
松原さんは、うまく言葉が発せられない分、体で怒りを表す。
![「何をすればいい?」「どう、声をかけたらいい?」「松原さんにはどうするのが正解なんだろう?」「これ以上、怒らせたらどうしよう」](http://p.potaufeu.asahi.com/cbe0-p/picture/19691743/269e5efe85472335d4bd041dec5a3299.jpg)
松原さんの怒りに潜む、求めていることがわからない時、私は呆然とする。介護士としての客観性が揺らぐ。
![あるがままのあなたに開かれていく、私の心](http://p.potaufeu.asahi.com/e766-p/picture/19691744/7157ee5d4f2667cb4a1354394f5faca7.jpg)
あなたが私に教えてくれること。
認知症が進んで、体で気持ちを表すしかない方が、時に攻撃的になることがあります。
「認知症のせい」と頭でわかっていても、私はいつになっても慣れません。
けれど驚くことに、
見事な対応をされる、ベテラン介護士さん達からも同様の思いを聞きます。
「決して慣れることはない」と。
思えば、十人十色の人の心の対応に、
慣れや、正解などあるはずがありません。
人生の終盤を迎える方々に、未熟な私は迷いながら、人の心というものを学ばせて頂くのだと思います。
《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》
![](http://p.potaufeu.asahi.com/nakamaaru/img/nakamaaru450_450.gif)