慣れはない 正解もない ベテラン介護士だからこそ学び続ける千差万別
《介護施設で働く漫画家、高橋恵子さんの絵とことば。じんわり、あなたの心を温めます。》

松原さんは、うまく言葉が発せられない分、体で怒りを表す。

松原さんの怒りに潜む、求めていることがわからない時、私は呆然とする。介護士としての客観性が揺らぐ。

あなたが私に教えてくれること。
認知症が進んで、体で気持ちを表すしかない方が、時に攻撃的になることがあります。
「認知症のせい」と頭でわかっていても、私はいつになっても慣れません。
けれど驚くことに、
見事な対応をされる、ベテラン介護士さん達からも同様の思いを聞きます。
「決して慣れることはない」と。
思えば、十人十色の人の心の対応に、
慣れや、正解などあるはずがありません。
人生の終盤を迎える方々に、未熟な私は迷いながら、人の心というものを学ばせて頂くのだと思います。
《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》
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