認知症とともにあるウェブメディア

今日は晴天、ぼけ日和

今日も本を読む。「こころ」が「ろここ」になっても、変わらない私がいる

《介護施設で働く漫画家、高橋恵子さんの絵とことば。じんわり、あなたの心を温めます。》

若い頃から私は本が好きだ

その人はいつも、本を読んでいる。

今だって好きだ 「字」が昔のように意味をなさなくとも

無粋な誰かが、本が逆さまなのを鼻で笑うこともある。

私が私にかえる時間

その人は、自分らしさを失わない人。

認知症が進んでくると、好きだったことが、今までのようにできなくなる場合があります。

つい周囲は優しさから「できなくなった現実に直面させては、可哀想」と先回りして、好きなことをご本人から遠ざけてしまいがちです。

けれど、昔と同じようにやる必要なんて、なにもないのです。

針仕事が得意だったけれど、もう針も掴めない女性がいらっしゃったとしたら、 その方の身近に裁縫箱を置いておけば、お部屋にその方らしさが生まれます。

その方らしい居心地の空間は、ご本人にとっても安心の場となるでしょう。

《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》

前回の作品を見る

あわせて読みたい

この記事をシェアする

この連載について

認知症とともにあるウェブメディア