よいしょーよいしょー!餅を返す、職員でも家族でもないあの人は誰?
《介護施設で働く漫画家、高橋恵子さんの絵とことば。じんわり、あなたの心を温めます。》
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年末恒例、施設の餅つき。返し手は、今年も十和子さん、80歳。十和子さんは、ベテランボランティアさんだ。
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十和子さんの手にかかれば、コワモテの高齢の方も、にっこり。
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日々、変わりなく、やさしい日常を運んでくれる人。
職員のように、一歩ひいた存在でも、
家族のように、身近すぎる存在でもなく、
高齢の方へ、自然な安心感を与えてくださる方々。
それが、私にとって、施設で活躍するボランティアさん達の印象です。
高齢者施設は、一見、自然な日常が流れているように見えて、
簡単に屋外に出られなくなっている等、
数々の非日常があります。
そんな中、ボランティアさん達は、
高齢の方とお話したり、食事を共にされたりと、日常をそのままつないでくださいます。
今ボランティアさんは、
施設に、高齢者に、職員に、
失われがちな暮らしのやわらかさを与えてくださる、貴重な存在なのです。
《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》
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