迫る最期 茶の間の介護ベッド 祖母の口元に耳を寄せた私 そして…
《介護施設で働く漫画家、高橋恵子さんの絵とことば。じんわり、あなたの心を温めます。》
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その息は、あと数日の人のものでした。
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日が昇り沈むあたりまえさで、死がやってくる。
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そのまま、そのまま、逝きました。
昔はいろりがあったお茶の間に、
祖母の介護用ベッドはありました。
普通に迎えた死の間際、
絶え絶えに聞こえた祖母のことばは、
「ありがとう」でした。
私たちはどんなふうに生き、
死にたいのでしょうか。
《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》
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