亡き父母も心で「生きている」認知症の人が幸せを守るもう一つの世界
《介護施設で働く漫画家、高橋恵子さんの絵とことば。じんわり、あなたの心を温めます。》

認知症を深めた久子さんは、実際の年齢より40歳自分は若いと、思い込まれている。

久子さんの心のなかでは、亡きご両親が、いまだに生き続けている。

久子さんの心は、久子さんの幸せを守り続けている。
「主人は、会社に行ってるわ」
「おふくろは、故郷でピンピンしてるよ」
そんなふうに認知症を深めた方々が、
亡き人たちを、まだ生きている、と
思い込まれていることがあります。
それは、忘れている、というよりも、
ご自身の安定をはかるために、
心が作り上げた拠り所のように感じます。
《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》
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