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離れていても仲間@丹南~BLGの活動報告

写真のレイアウト中
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認知症の人と「ともに生きる拠点づくり」を進める100BLGは、同じ思いを持つ全国各地の事業所とともに「学び合いのプラットフォーム」となるネットワークをつくっています。各事業所は、それぞれの土地柄や文化に合わせたかたちで運営されています。今回は、福井県越前市にあるBLG丹南(福井県民生協 丹南きらめき)からの報告です。

こんにちは、BLG丹南の 一(いち)と言います。
最近、2人のメンバーさんがBLG丹南を卒業されました。その時のエピソードを紹介させていただきます。

まず、1人目のメンバーTさんは、家庭の事情で引っ越しをする関係で、BLG丹南への参加が難しくなり、卒業されました。
引っ越しが決まったことをTさんは、自分から他のメンバーさんに話をしていました。
Tさんは『本当はずっとここで活動をしていきたかった』という想いを他のメンバーさんに話をしていました。

そして、卒業の日を迎えました。
Tさんは「参加する最後の日には皆さんにあいさつをして卒業していきたい」と強く希望されていました。
朝の会の前に、Tさんに今日が最後の日であること伝え、他のメンバーさんにも今日でTさんが卒業されることをお話しすることにしました。
すると、活動の合間に自然とメンバーさん同士で「みんなでどこか行きたいね」という話になりました。
それでは、どこに行こうかという話になった時にTさんが、
「近場でどこかいいところがいいなー」
とおっしゃったので、具体的な行き先は、みんなで相談して、近くの公園を散歩することになりました。
散歩中も、今までの活動の話や昔話に花を咲かせながら、笑いあり、涙ありの楽しい時間となりました。
Tさんが一足早く帰宅された後、
「長いことここで頑張ってくれていたのだから、何かプレゼントを贈らないといけなかったなぁ~」
と、意見を下さる男性メンバーさん。
それを聞き、他のメンバーさんも
「何がいいかなー」
と自然と相談が始まり、「思い出に残るものがいいね」「よく使う物が良いかな」と、次々と意見が出てきました。
そんな中、
「写真をもらって怒る人はいないよね」「アルバムを作ろっさ」
と話がまとまりました。

ページの飾りつけ
ページの飾りつけ

アルバムはみんなで作り、引っ越しをした後のTさんのところにみんなで渡しにいくことにしました。
Tさんは、とても喜ばれ、改めて離れてもBLGのメンバーなんだなと思った1日でした。

直接Tさんにアルバムを渡す
直接Tさんにアルバムを渡す

2人目のエピソードは、メンバーKさん。つい最近まで元気にBLGに参加しておられましたが、急な体調の悪化で亡くなられました。
そのことを、他のメンバーさんにどう伝えようか……。
急な別れとなり、私たちスタッフもどのように伝えたらいいか迷いました。
けれど、同じ仲間であるし、嘘は絶対に伝えたくない。
Kさんが体調を崩し入院され、亡くなられたことを正直に伝えました。
急な訃報で、驚かれ泣かれる方もいましたが、メンバーさんから、
「ここで活動されていた姿などをご家族に見てもらえるようアルバムを作って、手を合わせに行きたいね。」
との声が上がりました。
「私そのメンバーさんがどの方か分からないわ。」
という方もいましたが、実際、写真を見ると、
「この人なら一緒に一緒に配達したことあるわ~」
など、写真から思い出話が次々と出てきました。

活動の合間に、写真を切る作業をするメンバーさん。写真をどのように貼るといいか考えるメンバーさん。絵を書いたり、コメントを記入したりするメンバーさん。
メンバーそれぞれがKさんのことを想いながら役割分担をして作り上げたアルバム。
とても素敵な思い出のアルバムができました。

一緒に活動していたメンバーとの別れは寂しいです。
けれども、出会いがあれば別れもある。
なにか記念になるものを贈りたいという流れで、話が始まったアルバムという仲間からの贈り物。
自然とメンバーさん同士が話し合い、みんなでその人を想いながら、話をしながら1つのものが仕上がっていく。
こうして自然な流れで進んでいく日常、そしてどんなに離れていてもずっと私たちの仲間であること。
そんなBLG丹南の雰囲気が私はとても大好きです。

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