家族への還元 『お母さんの味』
こんにちは、若年性認知症当事者のさとうみきです。
今日は、ちょっと家庭でのことを書きたいと思います。
わたしは子育て中に体調を崩して、
家族にはあまり手の込んだ手料理を作ることが出来ませんでした。
そのころ、週1回のヘルパーさんとともに作ったのは、
家族にお野菜をたっぷり食べて欲しいとの思いから、肉じゃがやチキンのトマト煮込みなど。とにかく煮込み料理が多かった。
一方で、夫がいない日は、買ってきたお総菜や外食で済ませることも多くありました。
そのとき、息子にはごめんなさいの気持ちが消えませんでした。
しかし、認知症になり、DAYS BLG! はちおうじ(以下、BLG! はちおうじ)で活動を始め、コロナ禍には、メンバーさんと一緒に様々な料理を作る機会がよくありました。
あ、ハンバーグはこんな風に作るとこんなにおいしいんだ!
ついつい、家族3人だと揚げ物やハンバーグなどは作るよりも買ってきたり外食したりしていたわたしでした。
それが、BLG! はちおうじで料理を作った翌日には、忘れないうちに自宅で同じ料理を作り、記録するようになりました。
最初に覚えたのは唐揚げです。
そんな繰り返しで、様々なお料理を家族に作ることが喜びになってきました。
何もない休日は、息子に「お母さんの味」を味わってもらおうと、なるべく凝った料理にチャレンジしています。
もちろん、時間もかかります。
火が点いているときは、キッチンタイマーをセットしつつ
なるべくコンロから離れないようにスマホなどをいじってその場にいます。
わたしが手間暇かけたハンバーグや、酢豚ならぬ「酢鶏」、アジの南蛮漬けなど、
やっとお母さんとしての味と愛情たっぷりのお料理を食卓に並べられるようになりました。
そして、自分で言うのもおかしなものですが、
「お母さん(わたし)が作ったハンバーグが1番おいしい!」と、家族もそう言ってくれます。
認知症と診断されたからこそ出会えたBLG! はちおうじでの経験を、
家族にも還元できている。
BLG! はちおうじにも、家族にも、ありがとう!を言いたいと思います。