いつでも、待ってるよ
こんにちは、若年性認知症当事者のさとうみきです。
今日は久しぶりにDAYS BLG! はちおうじ(以下、BLG! はちおうじ)を訪れました。
昨年末の仕事納めを境に、わたしの中で勝手にわたし自身の「卒業」ということを考えるようになりました。
さまざまな体調や症状などの葛藤の中で、
「近いようで遠く」なってしまった八王子。
「行きたい」でも「行けない」感覚。
そんな感情の中で、BLG! はちおうじ代表の守谷卓也さんに「辞めたいです」と伝え、
年末年始の休みに入りました。
1月がスタートしてもやはり、寝てもやる気は起きず、疲労感は取れずに、
ただただ引きこもりの生活に戻ってしまいました。
そして、2月4日、
久しぶりにBLG! はちおうじへ。
慣れたメンバーさんやスタッフの笑い声。
変わらない光景でした。
思わず
「わたしのこと覚えていますか?」
なんて一瞬、マスクをずらしてあいさつすると
「誰だったか忘れたねー」と笑顔。
これは覚えていて下さった笑顔だと笑い合いました。
この日は靴べら職人さんは、依頼を受けて竹とんぼを製作中。
そして、いつも作っている靴べらの手順を体が覚えているのでしょう。
竹とんぼを作っている途中で、小さな可愛い靴べらに「変身」していることもありました。
そんなことも、ひとつ屋根の下のみんなが笑い合える温かな家族のよう。
わたしはこの場所が、生きる源、生活の源だったんだ…
そう感じられ、様々な想いが込み上げてきました。
大好きな居場所、スタッフ、メンバーさん
近くて、遠くなってしまった八王子。
一瞬、竹とんぼじゃなくて
「タケコプター」を作って〜とわたしのココロの声
そうしたら八王子まで、パタパタと飛んで行けるね(笑)
「いつでも、みんな待ってるよ」
そんな優しい声をかけて頂ける温かいひとが集まっている。
そして、原稿を書いている今は2月9日、明日は東京は雪予報。
わが地域の予報よりも八王子の雪予報をみながら…
「送迎は大丈夫かな?」
「雪かきみんなとやってみたいなぁ…」
でもいまのわたしは、パワーダウン中。
この日のオンラインミーティングも終わり、先の予定も入れてないので、
ひとつ区切りがつきました。
2021年の活動では、ありがたいことにたくさん貴重な経験をさせて頂きました。
その中でも大学病院での研究に参加する中で、
今後の行く末に、まるで「わたしがわたしでいられる時間」が限られているかのように感じ、
生き急ぎすぎてしまったわたしがいました。
「急ブレーキをかけてしまったらダメ」
という担当医の言葉が頭から離れません。
急ブレーキをかけずに、ゆっくりやりたいことを続けられれば……
しかし、年末年始と言う期間がわたしにとって
一気に急ブレーキを踏んでしまったのか。
なかなかアクセルを踏むまでに時間がかかります。
カラダが重たい…
足がしびれて痛い…
BLG! はちおうじとの出会いは
暗いトンネルに引きこもり、抜け出せないわたしに
光を照らし、優しく手を差し伸べてくれた。
わたしを再び、人間らしく輝かせてくれた場所。
そんな約2年半の活動は、過去のわたしを知っている人からしたら
「奇跡」を起こしてくれた居場所
遠くなってしまった居場所。
2年半の「奇跡」を起こしてくれた仲間たち。
わたしは認知症と診断を受けて3年が経ちます。
カタチに残せたこと
まだまだやり残したこと
これからこの連載の記事をどんなカタチに書き留めるか…
前回で「なかまぁる」での連載が50回だったと聞きました。
まずは、いままで読んで頂きました皆さま、
本当にありがとうございました。
そして、連載に登場して下さったメンバーさん、スタッフ
本当に弱いわたしにいつも優しくして下さりありがとうございました。
新しいカタチを模索してみたいと思います。