認知症とともにあるウェブメディア

まとめて作り置きレシピ 遠距離介護の冷凍おかず

嚙みづらさにはふんわり食感 まとめて作り置きレシピ「鶏つくね」編

なめ茸ダレの鶏つくね

遠方にひとりで住む認知症のお父さんを介護している、料理家の金子文恵さんがとっておきの作り置きレシピを8回シリーズで紹介します。今回の主菜は電子レンジだけで調理できるので、ほかの料理と並行して作れます。ほかの回で紹介する副菜とセットにして保存すると、食べる人がメニューを迷わずに食べやすくなります。全8メニュー(15食分)の買い物リストと料理の保存については、こちらをご覧ください。
※料理は普通食です。かむ力やのみ込みに配慮した介護食ではありません

高齢者はあごの筋力も落ちてくるので、硬いものが食べづらいときがあるようです。なかなか食がすすまない……なんてことがある場合は、食べにくさが原因の場合も。父も何かにつけて、「ちょっと硬くないか?」と言うことが多くなり、普通食でもやわらかめに仕上げるように心がけています。

今回は、消化吸収に優れ、体力回復に適した鶏ひき肉を使ったお料理です。冷凍後の再加熱でもかたくなりにくい、鶏モモのひき肉を使います。つなぎに高野豆腐を粉にした粉豆腐とマヨネーズを使って、ふんわりした食感に仕上げるので、咀嚼(そしゃく)力が低下した高齢者にも、おいしく食べられると思います。

電子レンジを使い、タレも一緒に作る簡単調理。調理場が塞がっているときにも作ることができるので、何品も同時進行することができます。作り手も食べる人もうれしい、そんなお料理です。

主菜:なめ茸ダレの鶏つくね

金子文恵さん

つくねの材料を一気に混ぜて丸めたものに、なめ茸ダレをかけてレンチンするお手軽レシピ。高野豆腐を粉にした粉豆腐の代わりに、おからパウダー(大さじ2)を使って作ることもできます。塊が大きいと、食べる際に電子レンジで温め直しをしたときに温めムラが起きるので、1食分を二つに分けて小さく作りましょう

材料(3食分)

- つくね(A)
 鶏モモひき肉        300g
 冷凍インゲン        2/5袋(80g)
 長ネギ(白い部分)     1/3本(約10cm)
 粉豆腐           大さじ3
 おろしショウガ(チューブ) 3cm
 しょうゆ          小さじ1
 マヨネーズ         大さじ3

- なめ茸ダレ(B)
 なめ茸(瓶詰)       1瓶(120g)
 水             大さじ3
 ごま油           大さじ1/2

なめ茸ダレの鶏つくねが美味しくできました

作り方

  1. 冷凍インゲンは凍ったまま、5mmの小口切りにする。長ネギはみじん切りにする
  2. ボウルにつくねの材料Aを全て入れて、粘りが出るまでよく混ぜ合わせる。6等分に分けて、小判型に成形する
  3. なめ茸ダレの材料Bを混ぜ合わせる
  4. 耐熱皿に2のつくねを並べ、3のなめ茸ダレを回しかける。ラップをかけず電子レンジ(600W)で10分加熱し、取り出したらラップをかけて3分ほど蒸らす

温め時間の目安(1食分)

つくねのみ……冷蔵庫解凍(12時間)後、1分30秒〜2分30秒
つくねと副菜2種の詰め合わせ……冷蔵庫解凍(24時間)後、2分30秒〜3分
※電子レンジ(600w)使用

金子文恵さん

冷蔵庫で解凍するのには時間がかかるので、食べたら翌日のおかずを冷蔵庫に移動させることをルーチンにするのがおすすめです

あわせて読みたい

この記事をシェアする

この連載について

認知症とともにあるウェブメディア