メリークリスマス。あなたは僕の声が分かるかな。会えないけれど声を届ける
《介護士でマンガ家の、高橋恵子さんの絵とことば。じんわり、あなたの心を温めます。》
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その人を、
忘れる日なんてないのに、
忘れたふりをして生きている。
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もう僕の顔も
名前もわからない人に、
今さら電話してどうする?
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でも年末だから。
せめて声だけでも、贈りたいんだ。
認知症がある、家族や親しい人と
一度、疎遠になると、
その距離は開いてゆきがちです。
きっと自分のことなんて
忘れてしまったろう、
とか、
今更なにもしてあげられない、
という思いから、
連絡がとりづらくなり、
ご自身を責める方も
いらっしゃいます。
でも、自分で考える以上に、
誰かへの思いは、
相手を励まし、支えます。
「私はあなたを思っています」
なにか特別なことを話さなくても、
電話一本、
あなたの声がギフトになります。
あなたの声を届けたい人は、
誰ですか?
《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》
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