『一本の線をひくと』
なかまぁる編集部
【この作品は…】
一本の線をひくと、場所が二つに分かれます。自分のいるこっち側と、自分と関係ないあっち側。
この絵本は著者が、認知症について何も知らなかった、幼い頃のお話です。
【あらすじ】
ある夏の日、となりのクラスのかすみちゃんと、そのおばあちゃんに出会いました。おばあちゃんはぼくを見て「グオーグオー」と声をあげます。ぼくを自分の子どもだと思っているみたい……。秋を迎える頃、認知症という別の世界に出会ったぼくの、心にひいた一本の線はどうかわっていったでしょう。
【著者は…】
- 藤川幸之助(ふじかわ・こうのすけ)/作
- 詩人、児童文学作家。1962年熊本県生まれ。介護体験の著書をもとに制作されたラジオ番組「マザー・詩人藤川幸之助が綴った母との瞬間」が平成16年度民間放送連盟賞最優秀賞受賞、文化庁芸術祭参加作品となる。認知症への理解を深めるため、講演活動を行っている。
- 寺田智恵(てらだ・ちえ)/絵
- 1984年長崎県生まれ。大学卒業後に詩のようなものを書きはじめる。詩に絵をつけたらおもしろいかなと絵も描くうち、言葉(詩)よりも無口なおしゃべり(絵)に惹かれる。現在は、紙を切り取ることで、物語の場面が浮かび上がる切り絵の不思議な感覚に魅せられている。
【書籍データ】
- タイトル:『一本の線をひくと』
- 著者:藤川幸之助(ふじかわ・こうのすけ)/作、寺田智恵(てらだ・ちえ)/絵
- 判型:A4判変形
- 頁数:29頁
- 価格:1,800円+税
- 発売日:2020年9月
- ISBN:978-4-86342-297-1 C8736
- 発行:クリエイツかもがわ