今日も、手を洗いたくなる希望がある。一緒に「ニャが生き」しようニャ
《介護士でマンガ家の、高橋恵子さんの絵とことば。じんわり、あなたの心を温めます。》
一人暮らしの年子さんの家にやってきた、誰かが捨てた、幼い命。
年子さんは、申し訳なさそうに話す。「この子と一緒に、長生きしたいなって思うようになったのよ」
「だから私、一生懸命、手洗いとうがいをしてるの」年子さんは今日も、希望と共に。
「もし、お母さんになにかあったら、私がその猫を引き取るから」
娘さんのその一言を頼りに、動物好きの年子さんは、悩み抜いた末、猫を飼いはじめました。
年子さんは私の、ご近所の方です。
新型コロナウィルスの拡大があってから、
年子さんは、
「もう私みたいな年寄りはいつ死んでも、仕方ないわね」とお話されていました。
けれど、それが本心なわけがありません。
誰もが命について思う時期です。
年子さんと、そして小さな命が、
私たちになにかを語りかけるようです。
《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》