『還れぬ家』
なかまぁる編集部
【この作品は…】
家出、介護、そして東日本大震災。家を捨た私、介護施設への入所を拒む老父、被災した人々。様々な形で喪われた家と、そこで繰り広げられる家族や夫婦の人間模様が描かれた長編小説です。
【あらすじ】
認知症が進み、介護が必要となった父。高校生のときに、親に対する反発から家出同然で上京したこともある光二でしたが、父と、そして家と、向き合わざるをえなくなります。父の死後、東日本大震災が発生し、光二は家を失った多くの人々を目の当たりにします。喪われた家をテーマに、介護、家族、夫婦、震災が描かれています。
【著者は…】
- 佐伯一麦(さえき・かずみ)
- 1959年、宮城県仙台市生れ。雑誌記者、電気工など様々な職に就きながら、1984年「木を接ぐ」で「海燕」新人文学賞を皮切りに、2014年『還れぬ家』で毎日芸術賞、『渡良瀬』で伊藤整賞、2020年『山海記』で芸術選奨文部科学大臣賞など、数々の賞を受賞。他に『雛の棲家』『一輪』など著書も多数。
【書籍データ】
- タイトル:『還れぬ家』
- 著者:佐伯一麦(さえき・かずみ)
- 判型:四六判変形
- 頁数:444頁
- 価格:2,300円+税
- 発売日:2013年2月28日
- ISBN:978-4-10-381405-4
- 発行:新潮社