認知症とともにあるウェブメディア

お悩み相談室

独身の兄は認知症 将来は妹の私が面倒をみることに?【お悩み相談室】

洗い物をする男性のイメージ

若年性認知症の支援活動に関わってきた高橋惠美子さんが、若年性認知症の様々な悩みに答えます。

Q.兄(51歳)が3年前に若年性認知症になりました。今は実家で両親と暮らしていますが、この先両親も高齢になると私に3人分の介護の負担がかかります。仮に両親がいなくなったあとも兄の面倒を見ていかなければなりません。子どもは小学生と中学生で受験などまだまだ手がかかります。この先を考えると不安しかありません。(47歳・女性)

A.相談者ご自身のお兄さんへの思い、相談者の夫の理解などにもよりますが、お兄さんを自分だけで介護するとは考えなくていいのではないでしょうか。お子さんがまだ小さく、現実的に難しいでしょうし、すべて自分ひとりで介護を負担しようと思うと、相談者の人生がなくなってしまいます。公的サービスをうまく使うなどして、ご自分の人生を大切にしてほしいと思います。

病気や障がいがある子どもを持つ親は、自分たちがいなくなったあとのことについて考え、準備をするものだと思います。なるべくほかの子どもたちに負担をかけたくないとも思うのではないでしょうか? ご両親もお兄さんの将来について、相談者と同じように、もしくはそれ以上によく考えていると思います。可能であればお兄さんとご両親と一緒に、地域包括支援センターなど公的な機関に行って、どのようなサービスが使えるのか相談してみるといいでしょう。症状の進行具合にもよりますが、いずれは施設入所を考えるのも一つの方法だと思います。
一人で不安を抱え込まず、まずはお兄さんとご両親がどのような考えなのか、よく聞いて話し合ってみてください。

【まとめ】若年性認知症の兄の面倒をみなければいけないかも

  • 自分だけで介護を負担しようと思わず、自分の人生を大切に
  • 公的サービスを利用したり、いずれは施設入所を検討するのも一つの方法
  • 兄と両親の考えを聞いてよく話し合う

あわせて読みたい

この記事をシェアする

この連載について

認知症とともにあるウェブメディア