認知症の母が喜ぶ毎日ごはん

母一人のクリスマス その日記には… 認知症の母が喜ぶ毎日ごはん

フードライター大久保朱夏さんが、認知症のお母さんとの生活のなかで見いだしたレシピを紹介します。素材の甘みがたっぷりのぽかぽかスープで、母と一緒にメリークリスマス。

※料理は普通食です。かむ力やのみ込みに配慮した介護食ではありません

にんじんポタージュ

12月になると、母はクリスマスソングを歌っていた。デイサービスのみなさんと一緒に歌っていたのだと思う。高らかな澄んだ声でクリスマスソングをメドレーで歌う。いろいろなことを忘れても、音楽は体に深く刻まれているのかもしれない。
ある日、実家で母がつけていた1行日誌をパラパラとめくっていたら、「2009年12月24日 ひとりのクリスマスイブ、なんだか淋しいな」と、書かれているのを見つけて胸が詰まった。
2004年に父が亡くなってから、ひとり暮らしをしていた母。趣味でモノクロ写真を撮っていたし、それなりに元気そうだと思って、私は仕事や遊びに忙しく、自分を優先する生活をしていた。ときどき実家にごはんを作りに行ってはいたが、とんぼ帰りで、さみしい想いで過ごしているなんて、全然気づかなかった!
母の孤独感にもっと早く寄り添えばよかったという後悔がある。
母とクリスマスを過ごしたのは、介護のために同居してからのこと。一緒に「ジングルベル」を歌い、りんごジュースで「メリークリスマス!」と乾杯した。母が「いい味つけね」と言ってくれたクリスマスのにんじんポタージュを紹介したい。

にんじんポタージュ

にんじんの甘みを感じるやさしい味のポタージュです。玉ねぎと一緒にバターで炒めて甘さを引き出すのがポイントです。できあがったら味見をして味が薄ければ塩を足してください。

材料 2人分

にんじん 1本(120g)
玉ねぎ 1/6個(20g)
バター 10g
水 200ml
顆粒コンソメ 小さじ1
牛乳 200ml
パセリ 適量
クルトン 適量

作り方

  1. にんじんは薄い半月切りに、玉ねぎはみじん切りにする
  2. フライパンにバターを入れて弱火で熱し、1を炒める。にんじんがやわらかくなってきたら水と顆粒コンソメを加えて弱めの中火で15分ほど煮る
  3. 2をブレンダーかミキサーでなめらかになるまで攪拌する
  4. 鍋に3を戻し入れ、牛乳を加えて軽く温める
  5. 器に盛り、パセリとクルトンをちらす

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