認知症の母が喜ぶ毎日ごはん

犯人は実娘 白い粉で火サス風ヨーグルト 認知症の母が喜ぶ毎日ごはん

焼きいもヨーグルト

フードライター大久保朱夏さんが、認知症のお母さんとの生活のなかで見いだしたレシピを紹介します。母の閉ざされた心も、頼りにされればゆっくり開いていくことも。

※料理は普通食です。かむ力やのみ込みに配慮した介護食ではありません

母の介護で神経を遣っていたのが服薬管理だ。主治医から頓服が処方されていた。興奮が強いときや怒って手がつけられないようなときに飲ませる白い粉薬だ。水で服用しなくても、ココアに混ぜたり、ごはんやヨーグルトにかけてもいいと言われていた。
中でも、よく使っていたのがヨーグルト。機能性ヨーグルトは甘みがついているので、すんなり食べてくれる確率が高かった。冷たいと嫌がるのでしばらく室温においてから頓服をふりかけて出す。母に背をむけて白い粉薬をヨーグルトにかける行為は、さながら「火曜サスペンス」だ。そして、笑顔で「ヨーグルトをどうぞ」と出してみる。そのまま食べてくれたら成功。あるとき、「私はいらないから、食べてみて」と、真顔で逆にすすめられたことがある。頓服をふりかけたのを見られ、毒見を試されているのかと思い、狼狽えた。
不穏なときでも効果があったのは「お願い作戦」だ。さつまいもにヨーグルトをかけて、頓服をふりかけたものを出し、「今度、料理教室のメニューにしようと思っているおやつなんだけど、試食してもらえますか?」と、お願いしてみる。母は「頼りにされるのは、まんざらでもないわ」という表情を見せ、頓服がふりかけてあるおやつを食べる。私は、口に入ったのを見届け、心の中でガッツポーズをした。

焼きいもヨーグルト

甘くてねっとりしている石焼きいもは、冬のおやつによく出していました。水切りしたヨーグルトはフレッシュチーズのようにコクが増します。水分が少なく、飲み込みにくいさつまいもにかけると、食べやすくなります。蒸したさつまいもでもOKです。

材料 2人分

焼きいも 1/2本
プレーンヨーグルト 80g
はちみつ 適量

作り方

  1. ボウルにざるを重ね、キッチンペーパーを敷き、ヨーグルトをのせて30分置き、水気をきる
  2. 焼きいもを食べやすい大きさに切って、1をかけ、はちみつをかける

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