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義母の認知症を夫が隠す 近所の理解得るほうがいいのでは? 専門家の意見は

高齢者に話しかける人々のイメージ

見守り支援を行う梅澤宗一郎さんが、介護経験を生かして、認知症の様々な悩みに答えます。

Q.認知症と診断された義母(夫の母・81歳)を介護しています。近所の人には義母が認知症であることは伝えていません。たまに「徘徊」をすることもあり、私は近所の人に話して協力を求めたいのですが、夫は絶対に言うなと反対します。どうすべきでしょうか。(55歳・女性)

A.私の経験からいうと、「周りの人に認知症のことをオープンにしてよかった」という方が、圧倒的に多いです。オープンにできた人たちも最初は周囲に話せず、家の中のことは家族で解決しなければならないという思いが強く見られました。なので、ご主人のお気持ちは理解できますよ。

いきなり近所の人たちにオープンにしようとするのではなく、まずはご主人が「この人だけになら言える」と思えるような信頼している人に、相談することから始めてはいかがでしょうか? きっと「もっと早く言ってよ」「手伝えることがあったらやるよ」など、応援するような前向きな言葉をかけてくれる人がいると思うのです。そうするとご主人の気持ちが前向きに変わっていくかもしれません。

これからは、介護保険サービスや家族だけで認知症の人を支える時代ではありません。65歳以上の5人に1人が認知症になるというデータが出ています。特別なことではなく、その可能性は誰にでもあるのです。

家族だけではなく、地域や近所の人たちも一緒に支えることができたら、認知症の人が一人で安全に安心して外出でき、家族の負担が減ることにもつながります。銀行やスーパーなど普段出入りする場所に伝えておけば、道に迷った時や、何をしに来たのかわからなくなってしまった時…、周囲の人がサポートしてくれることが増えるでしょう。

オープンにすると、だまされるのではないかという不安もあるかもしれませんが、認知症の人をサポートしたいと思っている人のほうが圧倒的に多いのです。オープンにするほど協力者が増え、見守りの力が増すことで、詐欺にあう確率も減ることを知っておいてほしいと思います。

まずは信頼できる人に話すことから、始めてみてください。

【まとめ】家族が認知症になったら近所の人に伝える?

  • 最初からオープンにしなくても、まず信頼できる人への相談から
  • 地域も認知症の人を支える時代、家族の負担も和らぐ

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