ケアマネジャーを信用できません。変えられますか?【お悩み相談室】
構成/中寺暁子
見守り支援を行う梅澤宗一郎さんが、介護経験を生かして、認知症の様々な悩みに答えます。
Q.父を担当しているケアマネジャーに不信感があります。提案されるサービスに偏りがあったり、一人ひとり一つの対応に時間がかかったり。どうしたらいいケアマネジャーに出会えるのでしょうか?(52歳・女性)
A.現場でもよく、こうしたご相談をされます。ケアマネジャー(介護支援専門員)選びは、確かに難しいんです。まずは、地域のケアマネジャーとのネットワークがある地域包括支援センターで相談するのがいいかと思います。
しかし、地域包括支援センターは情報提供はできますが、特定のケアマネジャーを推薦することはできません。ケアマネジャーが所属している居宅介護支援事業所のリストなどは誰でも見ることはできますが、ケアマネジャーの得意不得意といった細かい情報まではわからないんですよね。ケアマネジャーになるには介護、医療、福祉のいずれかの資格や5年以上の実務経験が必要ですが、看護師は医療系の情報について強いですし、訪問介護をしていた介護福祉士は、訪問介護のプランの作り方が得意だと思います。地域包括支援センターが、こうした情報を持っていることもあります。
今のケアマネジャーのどんな点が不安なのか、家族としてどんなことを求めているのかを地域包括支援センターに具体的に伝えてくださいね。というのは、相性の問題も大きいと思うんです。ある人にとって“いいケアマネジャー”が、別の人にとってもいいとは限りません。ケアマネジャーの人柄や雰囲気を重視する人、ケアマネジャーが作成するケアプランの質を重視する人、さまざまです。具体的に相談することで、相性のいいケアマネジャーと出会える可能性は高くなるかと思います。
しかし、新しいケアマネジャーに変更できたとしても、繰り返しこのような相談が入ることがあります。忙しいご家族にも、ケアマネジャーとしっかりと話し合える時間を作ってもらうことも大切です。ケアマネジャーとの信頼関係の中で家族の想いが反映されたケアプランができると良いですね。