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人の役に立ちたい@諏訪~BLGの活動報告

保育園にできたものをお届けにいくところです
保育園にできたものをお届けにいくところです

認知症の人と「ともに生きる拠点づくり」を進める100BLGは、同じ思いを持つ全国各地の事業所とともに「学び合いのプラットフォーム」となるネットワークをつくっています。各事業所は、それぞれの土地柄や文化に合わせたかたちで運営されています。今回は、長野県諏訪市にあるBLG諏訪(小規模多機能型居宅介護 宅老所いぶき)からの報告です。

こんにちは! BLG諏訪の宮﨑です。
今回は、BLG諏訪の日常の一コマのお話をしたいと思います。

いつも近隣の保育園さんからお仕事をいただいており、「使わないカレンダーを利用した封筒」や「雑巾」「チラシで作ったゴミ箱」を毎日せっせと作りあげています。この日はそれを保育園にお届けに行きました。

これまでには、保育園の一室を使わせてもらい、メンバーさんがそこで作業を行うときもありました。
園児の皆さんは、メンバーさんが来るのをとても楽しみにしてくださり、部屋にやって来て一緒に作業を手伝ってくれたり、お話をしに来てくれたりします。メンバーさんにとっても、ここで作っている物が実際に園児さんの役に立てたり、力になっていたりすることを強く実感でき、とてもうれしく楽しい時間です。

園の一室で、卒園する園児さんの会に使うお花作りをしています
園の一室で、卒園する園児さんの会に使うお花作りをしています

また、ある時は、
「私、働きたいの。人の役に立ちたい」
と、いつもおっしゃっているメンバーKさんと一緒に、
なにかお仕事ができないかと、ある飲食店へ突撃訪問しました。
突撃にもかかわらず、店員さんは丁寧に対応してくださいました。
事情をお話すると、「それぞれの店舗では(仕事を)できる、できないは決められない。本部に問い合わせてください」とのことでした。

帰る道中、Kさんが、
「この飲食店(に仕事を依頼する)っていきなりハードルが高いよね?
でも、なんか楽しいね! (仕事を)開拓するって楽しいね!」
「(断られても)私、全然めげてない。どんどんやろう。未来が明るくなってきた!」
と、とても楽しそうに言いました。

周りの仲間は、そんなKさんのポジティブな言葉にいつも勇気づけられ、前向きにチャレンジし続けられています。

さあ、今日はいよいよ、諦めずにチャレンジし続けた飲食店の店長さんとの念願の打ち合わせ。
どんなチャレンジができて、どんな出会いがあるのか。
この出会いをきっかけに、もっともっとメンバーさんと一緒に地域とつながっていけるのか。
これから(その飲食店に)一緒に行きます。Kさんが言うように、とてもワクワクしています。

いつもお仕事をいただいている美容室へ、できあがったものを届けに行きます
いつもお仕事をいただいている美容室へ、できあがったものを届けに行きます

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