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「綿いっぱい運動」@きのこ~BLGの活動報告

デニムストアで聞き取り
デニムストアで聞き取り

認知症の人と「ともに生きる拠点づくり」を進める100BLGは、同じ思いを持つ全国各地の事業所とともに「学び合いのプラットフォーム」となるネットワークをつくっています。各事業所は、それぞれの土地柄や文化に合わせたかたちで運営されています。今回は、岡山県井原市にあるBLGきのこ(在宅複合施設「西部いこいの里」)からの報告です。

皆さんこんにちは! BLGきのこの川崎です。

私たちの住む岡山県井原市は、古くから綿花や藍の栽培が行われており、それらを原料に日本で初めてデニム地の生産を始めたことから、「日本のデニムの聖地」と呼ばれています。

メンバーさんの中にも、「昔は織物会社で働いていた」「集団就職で井原にきて、何十年も機織り(はたおり)をした」「当時は夜中でもガッシャンガッシャン機織りの音がしよったわ」等、当時を語る方が多くおられます。

そんなある日、市の広報誌を読んでいると「綿いっぱい運動」という言葉が目に入りました。それは、井原で育てた綿を使ってデニム生地を作り、市内小学校に入学する新1年生に手さげバッグをプレゼントするという取り組みでした。

そのためには多くの綿を育ててくれる人が必要とのこと。メンバーさんとのこれまでの会話をたどり、私たちにもきっとできることがある!と、市内で配布される綿の種を集め、とりあえずメンバーさんのもとへ。

「そんなことしよるのは初めて知った!」「綿を地植えしてるのは見たことあるけど、育てたことはないなー!」という意見が多かったため、一緒に市内のデニムストアで聞き取り調査を行ったところ、長い間施設の片隅で活躍の時を今か今かと待ちくたびれていた大量のプランターが活用できることが分かりました。

記念すべき綿作りの第一歩となる種植えは、普段外へ出掛けて活動することが難しいメンバーさんにも協力してもらい、たくさんの手によってたくさんの想いが詰まった作業となりました。

その想いの種は、併設するデイサービスへも繋がり、送迎に行った職員が戻ってくるのを待たずして先に水やりをされる方がおられるほど大きな役割意識となって、BLGきのこから「綿いっぱい運動」の根が広がっていきました。心なしか、ようやく日の目を浴びたプランターたちも喜んでいるようにも見えました。

みんなで種植え
みんなで種植え

「綿いっぱい運動」を通して、当時織物会社で働いていたメンバーさんが「あの頃に比べたら今はこの町も静かになった。みんなが種を植えたらまたにぎやかになるんかなー…」と、楽しさの中にもどこかさみしげで、地域の現状を憂うような様子で話していることがありました。

これまで働きながらこの町の発展とともに暮らしてこられたメンバーさんが、地域に対してどのような想いを抱き、これから先をどのように願っておられるのか。そうした気持ちに触れる機会は、日々の関わりの中でも多くはありません。

今回の活動は、綿を育てるだけでなく地域の歴史や記憶、そこに生きる人とのつながりに改めて目を向けるきっかけにもなりました。

これからも地域資源を活用しながら、メンバーさんの経験や想いを大切にした取り組みをしていきたいと思います。

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