認知症とともにあるウェブメディア

みんなが心開いて「素」になれる場所 

間違っても大丈夫!@丹南〜BLGの活動報告

読み聞かせで手を挙げて反応する園児たち
読み聞かせで手を挙げて反応する園児たち

認知症の人と「ともに生きる拠点づくり」を進める100BLGは、同じ思いを持つ全国各地の事業所とともに「学び合いのプラットフォーム」となるネットワークをつくっています。各事業所は、それぞれの土地柄や文化に合わせたかたちで運営されています。今回は、福井県越前市にあるBLG丹南(福井県民生協 丹南きらめき)からの報告です。

みなさん、こんにちは。BLG丹南です。

さて、今回はBLG丹南のメンバーさんの新たな活動についてお話したいと思います。

BLG丹南では、これまで地域の中でハタラク活動として、福井トヨタ サンドーム南店さんでの洗車や清掃作業、スーパーの食材配達(買い物代行支援)などに取り組んでいます。

今回は新たな役割として、地域にある幼稚園や保育園での取り組みです。
前回のエピソードで、紙芝居の読み聞かせの依頼を受けているメンバーさん。その続きになります。

何度も何度も練習をしてきたメンバーさん。メンバーさんからは、自身で作られた童話の披露もしたいとの声もありました。さて、幼稚園訪問当日。朝の会で今日の活動を相談し、参加メンバー全員が幼稚園に行くことに決定。

(メンバー)「緊張するな、できるかな」
と、不安なメンバーさんを周りのメンバーさんが「大丈夫、大丈夫」と熱いメッセージ。

幼稚園のみなさんに快く迎えられ、挨拶をしたあと、さぁメンバーさんの紙芝居の読み聞かせです。
どんなお話をするのか楽しみな園児たち。
それを見守るメンバーさんたち。

紙芝居が始まると、感情を込め、入り込むメンバーさん。園児たちにも分かりやすく、ゆっくりとした口調で、はっきりと大きな声で紙芝居を読み進めます。

真剣に聴き入る園児たち
真剣に聴き入る園児たち

紙芝居を終えると、園児たちや他のメンバーさんから大きな拍手がホール内に響き渡ります。

紙芝居は大成功。

最後に園児たちからメンバーさんへのお礼のプレゼントも頂きました。
子どもたちと握手を交わすメンバーさん。

(園児)「お元気で頑張ってください」
(メンバー)「ありがと、ありがと」
(メンバー)「頑張ってな」
(園児)「またきてね」

最後に、メンバーさんたちから園児たちへのメッセージ。
(メンバー)「今日はありがとう。楽しかったです。一緒に遊べてよかったです。おんちゃん(おじさん)らも頑張るで、みんなも頑張れな。また来るでな。BLGにも来てな」

BLGにも来てほしい……メンバーさん自身の、これからもつながっていきたいという思いを感じ取ることができました。

感情を込めた読み聞かせをするメンバーさん
感情を込めた読み聞かせをするメンバーさん

今回の活動では、普段は見られないメンバーさんの一面を見ることができた時間でした。一方で、紙芝居を読む順番がずれていたというプチハプニングもありましたが、園児たちや、周りのメンバーさんからの「間違っても大丈夫! 大丈夫!」という言葉と、「失敗してもいい」という温かい雰囲気の中で、紙芝居を終えることができ、挑戦することの大切さを園児たちにも伝えることができたのではないかと感じています。

今後の展開については、園長先生と検討中ですが、メンバーさんとの「仲間づくり」「つながり」を継続していきたいと思います。

あわせて読みたい

この記事をシェアする

この連載について

認知症とともにあるウェブメディア