それぞれのカタチ
こんにちは。若年性認知症の当事者のさとうみきです。
5月のゴールデンウィーク明けの京都のご本人さんとの旅を幕開けとして、
うれしいことに、本格的に全国からご依頼をいただき、毎日バタバタと家事をこなしながら楽しく、当事者発信の活動をしています。
相変わらずの手術後の首の痛みはありますが、負けてはいられません。
わたしは、ちょっとくらい、忙しくしている方が、いろいろと気持ちも和らぐものです。
忙しい体の感覚。
忙しい心の動き。
どれもこれも懐かしく感じながらも、
その感覚に慣れることにも必死ですが、やはりやりがいある活動ばかりです。
ご本人、ご家族とお会いし、
お話しすることで感じること…。
認知症があっても、なくても
さまざまな「家族のカタチ」があります。
わが家も多忙で、ほとんど夫がいない。
そして、妻が認知症と診断を受けても
何ひとつと変わらないどころか、きっと世間でよく奥さま方が口にするような
「たまに自宅にいても何もしないでゴロゴロしているのよね〜」
と言いたくなるような、まさにそんな夫です。(笑)
さまざまな「家庭」があって。
さまざまな「カタチ」がある。
家族だからこその難しさ、ついお互いに厳しくもなる。
逆に家族だからこそ、私たちは甘えられることもあります。
だから、きっと大丈夫
みなさん、ご家族も悩みながら手探りでがんばっている。
子育ても介護も最初はみんな初心者。
介護保険を使用したら終わりではない。
施設に入居したからと、終わりでもない。
それぞれの「カタチ」があること。
何よりもきちんとご本人に向き合ってきたご家族だからこそ悩まれること。
ただ、みなさんと一緒で、認知症になった人も、要介護になった人も、
人生の最終章を「自分の人生良かった」と、
そんな風に感じたいものです。
そして認知症のある私たちは、
決して、何もかもわからなくなるわけではありません。
わたしもそうですが、大切な家族だからこそ、迷惑をかけすぎたくないという思いも…。
私たちがつらいのは、大切な家族に心配をかけること。
そんなことも、知っていただけたらと思います。