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本の出版

ちょっと恥ずかしく、表情が硬いわたしです。新刊「認知症のわたしから、10代のあなたへ」を持つさとうみきさん
ちょっと恥ずかしく、表情が硬いわたしです。

こんにちは、若年性認知症当事者のさとうみきです。

とても久しぶりに原稿を書いております。
昨年はわたしにとって、講演会での講師やおれんじドアはちおうじの活動などなど、たくさんのことを経験させていただけた年となりました。感謝申し上げます。

一方で、「なかまぁる」の連載がたいへんおろそかになってしまいました。
そんなところに、「楽しみにしているので、再開してください」と、
うれしい言葉をいただきました。
本当にみなさま、すっかりご無沙汰しておりました。

わたしにとって、昨年の一番大きな出来事は、
岩波書店より、初めてとなる自身の本を出版させていただけたことです。

タイトル「認知症のわたしから、10代のあなたへ」
ネット、書店にて発売中です。

若年性認知症当事者としての活動を本格的にはじめたころから
いつか、子どもたちに伝えられる本を書ける機会があったら…
そう願ってきました。

認知症キッズサポーター養成講座やDAYS BLG! はちおうじの活動で出会った子どもたちとの経験からも、先入観のない子どものころに、認知症に関する正しい情報を知ることの大切さをとても感じていました。
また、ひとり息子の子育てなどからのわたし自身の経験も伝えられたら……。
こうした想いを一冊の本にすることができた喜びは大きな出来事でした。

そんな一冊の本は
子どもたちだけではなく、
大人のみなさんにも想いが届いていることを感じることができてうれしく思っています。

わたしをずっと知ってくださっている方々からは、
本当に良い意味で別人のように、わたしは変化していっていて、頑張っているね、とビックリされます。

けれど、ときに、いまもツラくて涙があふれたり、
体調が悪くて自宅にこもってしまったり……。
みなさんと変わりは、ありません。

昨年12月に本の出版を無事に終えて、
発売から2週間ほどでの重版決定の連絡を受けて、年が明けたら次に向けてチャレンジ! そんな想いの中でいたところ、実は、12月22日に、一時活動をセーブせざるを得ない状況が判明いたしました。
ずっと痛かった首の検査をしたところ、2月に入院、手術に向けた安静を要することとなったのです。

本文のイラストを担当してくださった高橋恵子さん。何度もわたしの希望や想いを聞いて出来上がった原画と記念撮影。優しいイラストは恵子さんお人柄がいつも表れていて、みんなをほっこりとさせてくださいます。
本文のイラストを担当してくださった高橋恵子さん。何度もわたしの希望や想いを聞いて出来上がった原画と記念撮影。優しいイラストは恵子さんお人柄がいつも表れていて、みんなをほっこりとさせてくださいます。

活動のパートナーである堀田聰子さん(認知症未来共創ハブ代表)とも相談をし、
ご依頼をいただいていた講演会なども延期せざるを得ないと判断しました。
1月下旬には、わたしの本の本文のイラストを描いて下さった高橋恵子さんの個展の展示の中で、わたしの本の原画展等も同時に開催してくだるということで、本に沿った内容の講演会も企画しておりました。
それも、中止せざるを得ませんでした。
ご理解とご協力、そして楽しみにしてくださっていたみなさまには本当に申し訳なさでいっぱいです。
必ず元気になって頑張ります!と、お伝えさせていただきたいです。

現在はDAYS BLG! はちおうじの勤務もお休みをいただいているので、
しばらくこちらの連載は、「日々のわたしの想い」をつづらせていただければと思います。
どうぞ本年もよろしくお願い申し上げます。

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