年の瀬の「お疲れさま」 天のあの人 今を支えるあの人 そしてあなたにも
《介護士でマンガ家の、高橋恵子さんの絵とことば。じんわり、あなたの心を温めます。》
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「お疲れ様でした」と声をかけたい。
今年、長い旅路を終えて、
天へ帰っていった人たちに。
きっと届くはずだから。
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「お疲れ様でした」と声をかけたい。
今年も続いたマスクの日々を、
いまだ支える人たちに。
私たちをそっと、
守ってくれていたのだから。
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お疲れさまでした。
今年もここまでやってきた、私たちに。
そっと周りを照らす、この明かりこそ、
まためぐる年への種火。
今年もまた、
きつい年だったように思います。
社会の閉塞(へいそく)感が、
自身のいとなみにも、国内でも、世界でも、
強まっていった一年だったように思います。
先が見えない。
日々、通勤電車に揺られる人も、
介護に明け暮れる人も、
ひとり明日を迎える人も、
そんな不安を抱えることが
あったのではないでしょうか。
それでも、私たちは日々を暮らし、
自分の歩幅でそれぞれに歩み、
また新年を迎えようとしています。
お疲れさまでした。
そのねぎらいの言葉は、
人にぬくもりを灯(とも)します。
まずはどうか、ご自身に。
《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》
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