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認知症、はじめました。

母より詳しい?父を知る人 残された徒労感 父が認知症、はじめました

レビー小体型認知症の父親をもつイラストレーターが、日々のエピソードを漫画にしました。入院でますます足腰が弱くなった父親。退院後そのまま自宅で生活するのは難しいと考え、一旦リハビリ施設に転院させて欲しいと担当医に相談したのですが、母親が突然、知り合いのK野さんがそう言うからと、退院後は自宅にと言い出したのでした。

認知症、はじめました196_こぼればなし76「K野さん」
K野さんとは・・・? 「K野さんは病気でだんなさんを亡くしてて、今はひとりで暮らしてるんだけどね」
「こないだお見舞いに来てくれて」あらあら
「『この人はむつかしい人だけど短歌ではりっぱなのよ』って看護師さんに言ってくれたんですって」
「母さんはそのときいなかったんだけど、お父さんがお礼しとけって言うし、お菓子ももらってたし」
「電話したのよ、それでK野さんに『この先リハビリできる施設を考えてる』って話したら『あさとさんにそういうのは向いてない』っていうことでねー。そういえばそうだなって思って。だってほら、お父さんてワガママだし・・・」うん・・・うん・・・
「母さん・・・とりあえず行ける施設を探そうってなったけど、それで、いいかな」いま一度、念押し
「いーわよー」軽っ
なんか疲れた・・・でもよかったよね・・・結果オーライということにする

認知症、はじめました。つづく……

次の回〈197〉のお話:母にとって娘が来ることよりも重要な用事は何

前の回〈195〉のお話:医師の意見をも淘汰する、母のインフルエンサー

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