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メンバーの一員として〜DAYS BLG!の活動報告

なかまぁるは、それぞれの「私」が、自分らしく生き続けていくための情報をお届けします。DAYS BLG ! の連載コラム「メンバーの一員として」です
町田市議会議員選挙ポスター

私たちDAYS BLG!(以下、BLG!)がある町田市では、2月に市長選と市議会議員選挙がありました。

「今日一緒に選挙の投票に行きますか?」
あるメンバーさんにそう聞くと、
「別に行かなくてもいいよ」
そんな答えが返ってきました。
「投票券も届いていますし、私も投票しに行きたいので、午後の活動で投票に行きましょう」
と提案し、一緒に期日前投票に行くことにしました。

選挙公報を広げて、まずは投票する候補者を決め、候補者の名前をメモ書きして、投票所に向かいました。
スタッフも一緒に投票会場の中に一緒に入って投票をしました。
メンバーさんの中にはメモ書きをどこにやったか分からなくなったり、市長選と市議選どちらの投票用紙なのか分からなくなったりした人もいましたが、
バタバタしつつもなんとか投票を終えました。

投票を終えるとメンバーさんが言いました。
「1人だったら投票できなかったよ。どうやって投票に行こうかと思っていたから連れて来てもらえて無事投票が終えられて良かった」
初めは乗り気ではない様子でしたが、やはり行きたい気持ちはあったのでしょう。
本人も「素直になれないんだよな」と口にすることがあったので、
「別に行かなくてもいいよ」の返答を言葉通りに受け取ってはいけなかったのだと感じました。

その日の振り返りの時間では、「誰かが投票に行かないといけないからな」と言っていました。
普段の活動でも、参加者が少ない活動であっても関わってくださいます。
チームや社会を構成する一員として行動するところが素敵なメンバーさんです。

私が今回感じたことは、認知症の当事者が1人で投票に行くのは障害が多いということです。

  • 日付や曜日を認識するのが難しい場合、投票日に投票に行くという行動を取ることが難しい
  • 投票所でスムーズに投票することが難しい

こういったことがあると、投票に行くことがおっくうになったり、自信がなくて行きたくなくなったりしてしまう
そうしたことがあると思います。
認知症当事者にも優しい選挙投票とは?必要なサポートとは?ということも考えていきたいです。

なかまぁるは、それぞれの「私」が、自分らしく生き続けていくための情報をお届けします。DAYS BLG ! の連載コラム「メンバーの一員として」です
選挙公報を見て投票先を決めるメンバーさん

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