名曲か迷曲か 聴いて吐き出す魂の叫び わしは行くぞ…でもどこへ?
アルツハイマー型認知症のタカオさん。スケッチされたその不思議な世界観を、間学(あいだ・がく)さんがコレクションしています。日本のみならず、海外の人の注目も集めている作品の数々。タカオさんのガイドつきで紹介します。ようこそ、タカオ美術館へ。
- 作品名:THE GOD OF MUSIC
- 「失われた小銭への怒り」「それはまっぴらごめん」「ふざけてないで向きを変えろ」って、突然、何を言い出すんだって思われたかな? いやいや大真面目、こいつはあの大作曲家ベートーヴェンさんの曲名じゃよ。 こういうのはピアノ曲やカノンが多いけど実際に本人がつけたタイトルじゃ。むしろ「運命」やら「英雄」なんて交響曲のタイトルは代理人か音楽関係者の誰かさんが勝手につけたタイトルなんじゃ……なんてことをレコードを聴きながら考えておると、わしも勇気が湧いてくる。いいんじゃ、いいんじゃよ。思ったことを正直に口にして、感じたままに踊り出し、魂の叫びを歌にする。明日に向かって、わしはどこまでも行く覚悟じゃよ……ん? 「私は行く、だがどこへ」ってタイトルの歌曲があったな。確かモーツァルト先生の。
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