介護センターの中心でソウルを叫ぶ!わしには自由に踊る権利がある
アルツハイマー型認知症のタカオさん。スケッチされたその不思議な世界観を、間学(あいだ・がく)さんがコレクションしています。日本のみならず、海外の人の注目も集めている作品の数々。タカオさんのガイドつきで紹介します。ようこそ、タカオ美術館へ。
- 作品名:踊る男
- 事件は会議室で起こっているんじゃないぞ。駅前のロータリーや、並木道の大型スーパーの前で、わしが許可なくパフォーマンスを披露したことには、ちゃんと理由があってのことなんじゃ。そこに音楽があって、客がいる。それだけで十分過ぎるほどのお膳立てが出来ていたんじゃよ。わしの記憶に間違いがなければ、お客さんは皆さん喜んでおったぞ。だから介護センターの会議室でとやかく言われる筋合いはないはずなんじゃ。誰にだって自由に歌ったり踊ったりする権利はあるはずだからね。ん? 時と場所だって? そうかそうか、公演時間を間違えたってことなんじゃな。場所は……場所はあそこで良かったんじゃないかな。
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