女房が知らない男と…それはわし?シェアハウスになったわが家の婚活事情
アルツハイマー型認知症のタカオさん。スケッチされたその不思議な世界観を、間学(あいだ・がく)さんがコレクションしています。日本のみならず、海外の人の注目も集めている作品の数々。タカオさんのガイドつきで紹介します。ようこそ、タカオ美術館へ。
- 作品名:シェアハウス
- 仕事が終わっていつものようにわが家に帰ると、女房が知らない男と暮らしておるんじゃ。「あれ、一体どういうことだ」って部屋の様子を伺いながらもう一度よく見ると、驚いたことに女房の隣にいる男は間違いない、自分自身なんじゃよ。そんな不思議な映画が確かあったと思うけど、その不思議を上回る不思議な出来事が最近わしの身に起こり始めたんじゃ。わが家が突然知らない場所に変わっておってな、病院だったり何かの施設だったり、先週なんか若い男女が何人も出入りするシェアハウスになっておった。賑やかに一緒に夕飯を食べたりして、わしも結構楽しかったんじゃが、その中のちょっと美人な娘さんがまだ独身なんだって言うからさ、だからわしは、この中に誰かタイプの男はいないのかって聞いたんじゃ。そしたら娘さんが笑いながらこう言ったんじゃよ。「おじさん親戚だよ、ここにいる皆は」って。確かにそうじゃな、シェアハウスってのは仲良く友達や親戚みたいに暮らすのがルールだからね。
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