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介護施設で、あるある探検隊♪

みんな巻きこめ、ウルトラソウルでHi!あるある探検隊の活動報告20

「あるある探検隊」のリズムネタで一世風靡したお笑いコンビ・レギュラーの松本くんと西川くんは、いま介護施設をまわっています。テレビや劇場の一般客相手と違って、施設の利用者さんたちを笑顔にするのは、やっぱり難しい! そんな2人が見つけた、今日の介護現場の“あるある”は――。

レギュラーと介護施設のみなさん
写真は毎回、レギュラー公式マネジャーがスマホで撮影した「渾身」の1枚です!

「ここの皆さんは、とくに歌が好きという情報を聞いているので、次はこんなゲームやってみましょう。鼻歌イントロクイズー!(拍手)」

静岡県にある介護施設でのこと。介護レクリエーションの中盤、松本くんのかけ声で、レギュラーの2人が鼻歌で歌うイントロから曲名を当てるゲームが始まった。

「♪ふんふんふふーんふふんふんふんふんふ……」

第1問で、やたらとノリのいい曲のイントロを鼻歌で歌い始める松本くん。

「はい、わかった方? あ、そちらのおにいさん、わかりました? 何ですか?」

利用者の男性が答える。
「でんでん虫!」

「それはさっき、トントンスリスリで歌った曲やないですか(笑)。じゃあ、もう1回いきますよ。♪ふんふんふふーんふふんふんふんふんふ……ふふんふんふふふんふんふん……ウルトラソウルッ!」

聞き覚えのないメロディに静まりかえる客席。ところが、やたらとウケているグループがいる。施設のスタッフたちだ。

「正解はB'zさんの『ultra soul(ウルトラ ソウル)』という歌です。次はみなさんにもっと馴染みのある曲。はい……」

こうして美空ひばりの「愛燦燦(あいさんさん)」や舟木一夫の「高校三年生」など、昭和の名曲のイントロが鼻歌で披露されると、会場のあちこちから曲名を答える声があがった。最後はみんなで合唱するなど大盛り上がり。改めて“歌の力”を実感する2人だった。

西川くん 僕らの介護施設でのネタの進め方って、やっていくうちに学んでいったところがあるやん。最初は100%、利用者さん向けにやっていた。それが、スタッフさんを巻き込んだほうがいいんやないか?と気づき始めて……。

松本くん いろんな施設に行くうちに「スタッフが楽しみにしてます」とか、「誰よりもスタッフが楽しんでました」といった声を聞くようになっていったからね。はたして利用者さん相手だけでいいのか、スタッフさんも巻き込んだほうがええんちゃうか、という気持ちが強くなっていった。

西川くん たとえば、“一発屋芸人”の「ジョイマン」や「ムーディ勝山」の名前をネタの中に取り入れる。利用者さんにはさっぱりやけど、若い世代のスタッフさんには大ウケやからね。あと、介護レクリエーションで僕らがよくやるゲームに「鼻歌イントロ当てクイズ」というのがあるけど、あれも古い歌ばかりやないもんね。

松本くん ♪ふんふんふんふふ……ウルトラソウル!ってB'zの歌を入れたりな。これも利用者さんで当てられる人はほとんどいない。スタッフさん向けやね。こうやってスタッフさんを巻き込んでいくのは、最近の僕らの介護レクリエーションのパターンになってきたな。

西川くん スタッフさんにも楽しんでもらって息抜きをしてもらうという目的もあるけど、もうひとつ、スタッフさんは利用者さんと僕らをつなぐ通訳みたいなもんやからね。僕らもすごく助けられている。なくてはならない存在や。

松本くん 笑いっていうのは、伝染するもんやん。とくに介護度が高い利用者さんは、僕らが言葉なんかで笑わせるより、スタッフさんが笑っているのを見ていたほうが、かえって楽しいんやないか、と思うことが多い。芸人なんて、スタッフさんの笑顔にはあっさり敗北や(笑)。

西川くん ジャンケンのゲームをするときも、ジャンケンそのものが理解できない利用者さんも、ときにはいるもんな。どんなにわかりやすいネタで介護レクリエーションを進めようとしても、会場の全員を楽しませられないこともあるやん。そういうときも、“通訳”のスタッフさんの手助けが必須や。

松本くん 僕らも、当初はそこでつまずいたことがあるもんな。介護度が高かったり、寝たきりだったりする利用者さんに楽しんでもらおうと思っても、うんともすんとも反応がなくて。当時、スタッフさんたちは会場の利用者さんたちのまわりを取り囲むように壁沿いで見守っていることが多かったんだけど、そのときは席の間に入って利用者さんたちとの“通訳”の役目をしてもらって、なんとかレクリエーションをこなしたことがあった。

西川くん そうそう、そこから介護度の高い利用者さんがいるときは、その横にスタッフの人についてもらうよう事前にお願いすることにしたんやね。スタッフさんたちが手をさすったり、肩を叩いたり、一緒に楽しむことは重要や。

松本くん それから、どんどんまわり始めたね。僕らとは会話が成立しなくても、スタッフさんがそばにいて笑顔になってくれれば、介護度の高い利用者さんたちも一緒になって楽しんでもらえるということや。楽しい空気は感染するもんな。一方通行じゃないのが、なにより嬉しいやん。

西川くん 松本くん、それはたしかにアリ……がたいな!

(編集協力/ Power News 編集部)

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