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今日は晴天、ぼけ日和

できないです…思い切って言ってみた。チームを動かすのは私だから

《介護施設で働く漫画家、高橋恵子さんの絵とことば。じんわり、あなたの心を温めます。》

介護技術のコト。今更「うまくできない」が、はずかしくてできるフリをしてたコト。『今日は先輩達に聞いてみよう』

学校で学んだ介護技術が、全てに通用するわけがない。でも、数年勤務すると自分の無知を周りに知らせるようで、私は誰にも聞けないでいた。…でも、今日は聞いてみよう。

親身で丁寧なアドバイスを沢山、頂いた。

実践を重ねてきた、先輩たちの技や心づかいは教科書の何倍もの重みがあった。なんだ、臆せずに聞けばよかった!と私は、今までの自分の小さな器を反省した。

私が毎日ちょっとでも成長することは、物言えぬ方々の心地良さに近づくこと。がんばる価値があること。

そして、この価値は、私の一生もの。

介護現場で働いていると 「今更、聞けない!」ってこと ありませんか?

周りのスタッフは忙しそうに見えるし、
言葉がきついあの先輩に聞いたら、何言われるかわからないし…。

でも、自分のことも、相手のことも信頼してコミュニケーションしたら、どうなるでしょうか。

「私のステップアップは、高齢の方の幸せにつながる。そんな私を、あのスタッフさんなら、わかって教えてくれるに違いない!」

…幸せな考え方すぎるでしょうか。
でもこれって、自分自身からチームワークを作り出していること。

ミーティングで「チームワークを大事に」と耳にタコができるほど聞くよりも、
たった一人の介護士さんの、信頼から生まれる行動のほうが、よほど効果的です。

善き職場環境は、もしかしたら、
たったひとりの心から始まるかもしれません。

《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》

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