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父が利用する訪問介護事業所から事業停止の連絡 困ります【お悩み相談室】

介護ヘルパー、Getty Images
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認知症介護指導者の上村尚之さんが、認知症の様々な悩みに答えます。

 Q.同居している父(70代)が要介護3で訪問介護を利用しながら、在宅で介護しています。それが、最近「スタッフがいない」という理由で訪問介護の事業をやめるとの連絡があり、困っています(40代・男性)

A.訪問介護の人手不足は深刻ですので、相談者のようなケースは残念ながらよくあることです。その場合でも通常であれば、ケアマネジャーがほかの事業所を提案してくれると思いますが、困っているということはそれも難しいのかもしれないですね。

1つの方法としては、地域包括支援センターに相談して、市区町村が独自に実施している訪問介護を紹介してもらうことです。ただし、こうしたサービスが受けられるかどうかは、市区町村によって異なります。もしサービスがなかったとしても、利用していた訪問介護事業所が事業をやめてしまって困っているということを訴えるのは大事なことです。住民から声が上がることによって、自治体も地域の問題として考えるようになると思います。

これを機に訪問介護ではなく、デイサービスに切り替えるというのも1つの方法です。デイサービスに通うのを嫌がる方は少なくありませんが、リハビリを目的とするデイケアであれば通えるということもあります。在宅生活を続けるために、これ以上身体機能を低下させないことを目的にすれば、抵抗なく通えるかもしれません。デイサービスでもさまざまなタイプの施設があるので、お父さんに合うところを見つけられるといいですね。

もしかしたらお父さんはデイサービスを嫌がって訪問介護にしていたのかもしれませんが、今回のように訪問介護を利用できないという状況になれば、デイサービスを受け入れられるかもしれません。デイサービスでは、友人ができたり、趣味を見つけられたり新しい扉が開く可能性もあります。介護を担う相談者にとっても長時間利用できるデイサービスのほうが、負担は軽くなるのではないでしょうか。

今後のアドバイスになりますが、1つの事業所だけを利用すると、こうしたことが起こったときに困ってしまうので、2カ所以上の事業所に登録しておくことをおすすめします。訪問介護のほか、ショートステイなども2カ所以上に登録しておくと、いざというときに満室で利用できないといった場合のリスクヘッジになります。

大変な状況だと思いますが、1人で乗り切ろうとせず、ケアマネジャーや地域包括支援センターなどに相談してほしいと思います。

【まとめ】父親が利用している訪問介護の事業所から突然事業をやめると言われ、困っているときには?

  • ケアマネジャーが代替案を提案してくれるはずだが、難しい場合は地域包括支援センターに相談する
  • これを機に介護保険サービスをデイケアやデイサービスに切り替える
  • ほかの訪問介護事業所が見つかったら、2カ所以上に登録しておく

 

 

≪お悩みの内容については、介護現場の声を聞きながらなかまぁる編集部でつくりました≫

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