好きだったことは、ずっと好き@品川～BLGの活動報告
認知症の人と「ともに生きる拠点づくり」を進める100BLGは、同じ思いを持つ全国各地の事業所とともに「学び合いのプラットフォーム」となるネットワークをつくっています。各事業所は、それぞれの土地柄や文化に合わせたかたちで運営されています。今回は、東京都品川区にあるBLG品川（けめともの家・カンタキ西大井 看護小規模多機能型居宅介護）からの報告です。
こんにちは。BLG品川の干場です。
今回はSさんの1日を取り上げてお話したいと思います。SさんはBLG品川に来られて3年目、とても明るく笑顔が素敵なメンバーさんです。
4月に入り天気も良く、お花見日和。BLG品川の近くにはたくさんの公園があります。その中の1つに桜がきれいに咲いているところがあり、満開の日に皆さんで散歩に行きました。向かう途中に遠くから満開の桜が見えたのですが、Sさんは遠目で見えるところからでもとても喜ばれていました。到着後は桜を見ながら、木の下で写真撮影。撮影後には散歩していた犬も寄ってきて、皆さんで触れ合うことも出来ました。その後、満開の桜トンネルを通ると「きれいだね」とうれしそうにされ、すれ違った小さい子にはいつまでも手を振り、楽しそうにされていました。
その後は近くのお弁当屋さんで皆さんに好きなお弁当を選んでいただき、BLG品川にて職員も一緒に食べました。
その日の午後は、皆さんで花を植え替える作業をしました。BLG品川では玄関前と3階に花を植えており、メンバーさんや、ときにはご近所の方が見に来てくれます。
また、保育園も同じ建物内にあるためいつでも交流出来るのですが、3月に保育園の卒園式があったときのきれいなお花がたくさんあったので、その花をご近所の方と一緒にプランターに植え替えることにしました。
プランターに土を入れて固めたり、花を植え替えたり……。その様子をSさんはニコニコと笑顔で見ていました。
その後、枯れた部分を切ったり取り除いたりする作業の際、Sさんにお願いしてみました。すると、咲いているところを切ってしまうこともあったものの、とても集中して取り除いてくださいました。
Sさんは散歩中もお花が好きな方。色々な花を見ては「可愛いね」「よく咲いているね」などお話され、いつも笑顔でとてもうれしそうです。Sさんと近所を散歩していたときに花を見てうれしそうにされていたため、ご近所の方が「きれいなお花でしょ。これ、あげるよ」と花をプレゼントしてくださり、とても喜ばれていました。
昔は花を植え替えるボランティアをしていたSさん。好きだったことは、ずっと好き。これからもご本人様が好きなことをずっと続けていけるよう、支援していきたいと思いました。
このようにBLG品川ではご自分で選んでいただくことを大事にしており、お花見に行く場所や、お弁当などを選んでいただいています。
また、毎日散歩に行ったりお花見などで季節を感じていただいたりすることを大切にしています。
近所の方と散歩でお話したり、花を植え替えたり。地域の方達とBLG品川を繋（つな）ぐことに力を注いでいます。
