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地域包括職員の対応に不満 一人暮らしの父を任せられない【お悩み相談室】

電話をかけるひと、Getty Images
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地域包括支援センターに勤務する中村亘さんが、認知症の様々な悩みに答えます。

Q.地元で一人暮らしの父(84歳)が初期の認知症と診断され、電話や帰省した際に何度か地域包括支援センターの人とやりとりしたのですが、事務的な対応でこの地域に父を一人で置いておくのは不安になりました。とはいえ同居はできず、施設を検討するしかないのかと考えています。(55歳・男性)

A.地域包括支援センター(以下、地域包括)は、高齢者の総合的な窓口として、広く知られるようになってきました。私自身、地域包括で働いていますが、高齢者を支えるご家族にとって、介護に自信をもてたり、不安なことに先行きが見えて希望を感じられたり……、気軽に相談ができて一緒に困りごとと向き合えるような相談所でありたいと思っています。しかし対応を間違えてしまうと、今回のように相談者を不安にさせてしまうこともあります。心配事の内容や価値観によって人に対する評価は変わるものなので難しいところですが、まずは地域包括の担当者を替えてもらうことをおすすめします。

地域包括には、主任ケアマネジャー、社会福祉士、保健師、看護師など介護や福祉に関するさまざまな専門家が在籍しています。より相談者の心配事の内容に合った専門職に対応してもらうと、印象は変わるかもしれません。担当を替えてもらう際には、地域包括のセンター長に相談するといいでしょう。

別の担当者に相談しても不安がぬぐえない場合は、同じ市区町村内の別の地域包括や役所の高齢福祉課、介護保険課に意見を求めるのも一つの方法です。ただし、介護保険サービスを使うことになり、ケアマネジャーや居宅介護支援事業所を紹介してもらうことになった場合などは、近くの地域包括のほうが、その地域の情報には詳しく、よりお父さんに合ったケアマネジャーなどを紹介してもらえる可能性があります。

要介護認定されて実際に介護保険サービスを使うとなると、やりとりは担当のケアマネジャーになるので、地域包括の対応はそれほど気にならなくなるかもしれません。一方、要介護ではなく要支援だった場合に利用できる介護予防サービスは、地域包括と契約を結び、地域包括の職員がケアプランを作成するのが原則です。ただ、地域包括から委託を受けた居宅介護支援事業所のケアマネジャーが担当することもできるので、相談してみるといいでしょう。

お父さんの気持ち次第でもありますが、このまま地域包括とのやりとりだけを理由に在宅生活を諦めて、施設を検討するのはもったいないように感じてしまいます。複数の人に意見を求めて、地域でお父さんを支えるチームをつくれるといいですね。

【まとめ】地域包括支援センターの対応が事務的で、認知症で一人暮らしの父が心配なときには?

  • 地域包括のセンター長に相談して、担当者を替えてもらう
  • 同じ市区町村内の別の地域包括や役所の高齢福祉課、介護保険課に意見を求める
  • 介護保険サービスを利用する場合、実際のやりとりはケアマネジャーなどに移行するので、地域包括の対応は気にならなくなる可能性もある

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